...余りに御迷惑を顧みない仕方かも知れません...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...ましてその時はそれらの芸術家の外聞(がいぶん)も顧慮してやりたい気もちがあった...
芥川龍之介 「路上」
...顧慮せずんばあらず...
石川啄木 「閑天地」
...勢ひ他を顧みることなどは出来なくなり...
丘浅次郎 「人類の将来」
...分隊長顧みて「だれだ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...敢て一身の利害を顧るに遑あらずと言はむ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...顧ふに閣下の内閣は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...三千子の方を顧みた...
豊島与志雄 「電車停留場」
...マリユスは自ら責むべき点はないかを顧みてみた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...誰からも顧みられなかったヨハネスも...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...父の代から出入りの恩顧を受けたという者共が...
中里介山 「大菩薩峠」
...浮気な娘達の一顧(いっこ)も買わずに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何ぞ他を顧みて之が謀を爲すに遑あらんや...
福沢諭吉 「帝室論」
...当該夫人はマダム・マルメゾン店の顧客ではなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...物質的科學の研究は彼等の顧みざる所であつて...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...入れもしないのに早く来て、それを誇りに思う心持も微笑まれるし、暑かろうが寒かろうが、小門から出入する気などは毛頭起さず、ひたすら、小使が閂を抜いてさっと大門を打ち開くのを今か今かと、群れて待ち焦れている心持は、顧みて今、始めていとしさが分る...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...今は誰も顧みぬが当時逸品は百金二百金...
山本笑月 「明治世相百話」
...他を顧(かえり)みるいとまなく皆過ぎていた間に...
吉川英治 「新書太閤記」
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