...静に後にゐる治郎兵衛を顧みた...
芥川龍之介 「枯野抄」
...重大な危険を顧みず敵の両側を包囲し絶大な兵力を敵の背後に進めて完全に敵全軍を捕捉殲滅せんとする「殲滅戦」への徹底である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...顧みれば、三日月、兜岩の頂にかゝれり...
大町桂月 「妙義山の五日」
...他人の歓心を買おうと、愛顧を獲ようと、あらゆる手段をつくし、ただ国法にふれることだけまぬがれているのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...兵車も馬も敗れしを痛く憐み顧みて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...友達のようになった顧客先の細君連と...
徳田秋声 「あらくれ」
...其の動もすれば行政機關を過大に擴張して國費の膨脹を顧みざる傾向ある如きは其の一なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...凡てのことが顧みられて...
豊島与志雄 「生あらば」
...従って恩顧を受くる牧師の受け持ち区も大きい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...子規を顧みて何だと聞くと妓樓だと答へた...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...山と盛る鹿の肉に好味の刀(とう)を揮(ふる)う左も顧みず右も眺めず...
夏目漱石 「幻影の盾」
...豊家恩顧の大名は代變り乍らまだ諸國に殘つて居る時なり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「こんど濠州のA・M・S(濠州・馬来汽船会社)の法律顧問になるらしい...
久生十蘭 「悪の花束」
...稀れに伺候する宮中顧問官と...
久生十蘭 「泡沫の記」
...その中の一人賢こげに同輩を顧みて曰く...
穂積陳重 「法窓夜話」
...潜水服を著(き)たお伽噺(とぎばなし)の怪物の顧眄(みえ)をしながら腐つた紅(あか)いダリアの花に取り縋(すが)る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...顧慮していられない久子に見えた...
吉川英治 「私本太平記」
...栄華の閥(ばつ)は一顧(こ)も与えなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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