...彼女の行動によって、私の判断が完全に顛倒した...
...インターネットの登場によって、ビジネスが顛倒してきた...
...彼の発言によって、今までの常識が顛倒した...
...彼女の異常なまでの執念心は、常人にとっては顛倒したものだった...
...彼の急な辞表提出は社内の秩序を顛倒させた...
...何時までも苦惱のうちに在つて何の慰藉もなく顛倒し惑亂し慟哭し絶叫してゐるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...飜りて所謂貴族的文學の間にその顛倒と墮落とを見た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...しかしながらファニーの心を顛倒(てんとう)させるのに十分だった...
有島武郎 「フランセスの顔」
...今の家庭説とて、皆悪いことばかりを書いてあると云うのではない、本末を顛倒し、選択を誤るの害を恐れるのである...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...「顛倒(てんどう)を超越して究竟(くきょう)の涅槃(さとり)に入る」という意味になっていますから...
高神覚昇 「般若心経講義」
...顛倒(てんどう)夢想している極楽の観念を...
高神覚昇 「般若心経講義」
...薬鑵は顛倒(てんとう)して濛々(もうもう)たる湯気が部屋に立ちこもり...
太宰治 「不審庵」
...何よりも彼女を顛倒(てんとう)させた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...実に顛倒(てんとう)したりしなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...火事に顛倒して、我を忘れた狼狽の沙汰ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...馬鈴薯(じやがいも)は前(めえ)に幾(いく)らでも有(あ)んのに」おつぎは更(さら)に窘(たしな)めるやうに「おとつゝあは酩酊(よつぱら)つたつてそんなに顛倒(ぐれ)なけりやよかつぺなあ」と獨(ひと)り呟(つぶや)いた...
長塚節 「土」
...またその順序を顛倒(てんとう)して善なるものを自分は嫌い...
新渡戸稲造 「自警録」
...俄(にわか)の捕物に顛倒して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのまま縛り上げられた顛倒(てんとう)のうちに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その人たちも気を顛倒(てんとう)させている様子を見ては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...背をかがめて、疾走していた道之進は、用水堀の土橋の袂(たもと)まで来たとき、足袋跣(たびはだし)の足を、凍てた雪に踏み滑らせて、だっと顛倒した...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...弾丸に撃ち抜かれて顛倒(てんとう)した...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...ワッと顛倒(てんとう)した物音は確かにありましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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