...家庭の事情で自発的に退学を願い出られるのとでは...
梅崎春生 「狂い凧」
...再調(さいしら)べの役目を私奴(わたくしめ)にお云附(いいつ)け下せえまし」と中間市助が願い出た...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...あちこち歩き廻って来たことなぞは知らん顔をして警察本部へ行ってドイツ行きを願い出た...
大杉栄 「日本脱出記」
...裁許掛へ願い出ることに致そう」名越が...
直木三十五 「南国太平記」
...斉興公の隠居を願い出るし...
直木三十五 「南国太平記」
...されば女監取締りの如きすら、妾の眷顧(けんこ)を得んとて、私(ひそ)かに食物菓子などを贈るという有様なれば、獄中の生活はなかなか不自由がちの娑婆(しゃば)に優(まさ)る事数等にて、裁判の事など少しも心に懸(かか)らず、覚えずまたも一年ばかりを暮せしが、十九年の十一月頃、ふと風邪(ふうじゃ)に冒(おか)され、漸次(ぜんじ)熱発(はつねつ)甚(はなは)だしく、さては腸窒扶斯(チブス)病との診断にて、病監に移され、治療怠(おこた)りなかりしかど、熱気いよいよ強く頗(すこぶ)る危篤(きとく)に陥(おちい)りしかば、典獄署長らの心配一方(ひとかた)ならず、弁護士よりは、保釈を願い出で、なお岡山の両親に病気危篤の旨(むね)を打電したりければ、岡山にてはもはや妾を亡(な)きものと覚悟し、電報到着の夜(よ)より、親戚(しんせき)故旧(こきゅう)打ち寄りて、妾の不運を悲しみ、遺屍(いし)引き取りの相談までなせしとの事なりしも、幸いにして幾ほどもなく快方に向かい、数十日(すじゅうにち)を経て漸(ようや)く本監に帰りたる嬉(うれ)しさは、今に得(え)も忘られぬ所ぞかし...
福田英子 「妾の半生涯」
...二週間の追加休暇を願い出て許可を得ている...
牧逸馬 「土から手が」
...新田の竿入れだけでも今年は用捨して貰いてえと願い出て見ようでねえかと...
三好十郎 「斬られの仙太」
...討手を願い出たのは彼だけだったということを...
山本周五郎 「ひとごろし」
...柳橋はあの火事のあとで地元から願い出ていたのが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...なろう事なら先生のお力でこの上警察に呼ばれぬようにお願い出来ますまいか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...きょうの吹上の拝謁を願い出た――直後に...
吉川英治 「大岡越前」
...ぞくぞく郷へ帰ってきて仕官を願い出てくるものが絶えなかった...
吉川英治 「三国志」
...尊氏が朝廷へ願い出ていたのは...
吉川英治 「私本太平記」
...城兵の助命を願い出た...
吉川英治 「新書太閤記」
...静粛(せいしゅく)に御吟味を願い出で...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...願い出ましたところ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...……黄瀬川の夜以来、御曹子(おんぞうし)にも、悠りとおはなしの折を、毎日、待ちこがれておられますようで」頼朝の左右のすきを見て土肥次郎は、義経に代って、こう願い出た...
吉川英治 「源頼朝」
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