...この秘書はまた顔利きであったのか楽屋へはいって見ましょうと言うので...
上村松園 「余齢初旅」
...こちらの婦人界では顔利きの一人でした...
薄田泣菫 「黒猫」
...お袋の口ではこの界隈で顔利きの親父が...
徳田秋声 「足迹」
...ステーションまで提灯を持って迎いに出ていた多勢の町の顔利きに取り捲かれて...
徳田秋声 「黴」
...提灯を片手に、腰に手鉤(てかぎ)を、或る人は棒をもって、後から出る手当の祝儀を、何う使おうかと、微笑したり、長屋の小娘に「お前も、あやかるんだぞ」と、云ったり、その間々に「出ちゃあいけねえ」とか「早く通れっ」とか、怒鳴ったり――小藤次の家は、幕を引き廻して、板の間に、金屏風を、軒下の左右には、家の者、町内の顔利きが、提灯を股にして、ずらりと、居流れていた...
直木三十五 「南国太平記」
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