...顎(あご)の両側と目のまわりとの紅粉をわざと薄くふき取った...
有島武郎 「或る女」
...半ば開いた顎でお前の手を撃つのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...第三に、肩、下顎部、肘等の露出個所に与えられた無数の軽い擦過傷...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...」晩花氏は土焼(つちやき)の狐のやうに巻煙草をくはへた顎をぐつと前へ突き出した...
薄田泣菫 「茶話」
...頬や顎のあたりに...
林芙美子 「瀑布」
...顎十郎のほうはちゃんとそれを見抜いている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...顎十郎は、うっそりと懐手をして突っ立ったまま草履を眺めていたが、それを手にとって素早く表裏へ眼を走らせると、無造作に地べたに投げ出す...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あっけらかんと顎十郎の顔を眺めていたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ぼんやり話しただけだったんでございます」顎十郎は蜘蛛の巣だらけの梁に腰をかけてうっそりと腕組みをしていたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...顎髯をカールしたトランプのキングのような背の高い士官が...
久生十蘭 「だいこん」
...先に来たほうが顎を開き...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...今度は顎を動かせて枝を揺ってみた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...私はあっちイ行けと顎(あご)を杓(しゃく)った...
室生犀星 「童子」
...それから顔を見れば下顎(したあご)が締りなくたるんで...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...「じゃあその」と伊吉は仏壇へ顎(あご)をしゃくった...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...タッタ今はめてもらったばかりの顎を...
夢野久作 「霊感!」
...」と高重はいって顎を撫でた...
横光利一 「上海」
...細い顎(あご)へ片手をかって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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