...額髪、眉のかかりは、紫の薄い袖頭巾(そでずきん)にほのめいた、が、匂はさげ髪の背に余る...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...其額髪の下に美しい曲線を描いてゐる額の...
高濱虚子 「俳諧師」
...額髪(ひたいがみ)を手拭いで巻いた子傅(こもり)が二人...
田山花袋 「田舎教師」
...額髪(ひたいがみ)を手拭いでまいた子守りが二三人遊んでいる...
田山花袋 「田舎教師」
...額髪ほほけしを撫で何となく春の小雨の降れと待たれぬたわいない歌のやうであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...わたしの額髪(ひたいがみ)をなでて...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...額髪(ひたいがみ)をうるさがって耳の後ろへはさんでばかりいる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...短くして後ろ梳(ず)きにしてしまった額髪に手が行って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なお主従の礼をくずさない態度も額髪(ひたいがみ)のかかりぎわのあざやかさもすぐれて優美な中将だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...額髪(ひたいがみ)を手で払ってやり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...姫君は身にしむふうで読んでいて額髪が涙にぬれていく様子が艶(えん)であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...頭の後ろの形がどうなっているかも思わずに額髪(ひたいがみ)だけを深く顔に引っかけて化粧をした顔を恥ずかしいとは思わぬらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...知らず知らず額髪も直されるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...額髪などの汗と涙でひどく濡(ぬ)れたのを隠したく思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...艶(えん)な額髪の所などが総角(あげまき)の姫君をよく思い出させ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...額髪(ひたひがみ)を剃(そ)り落した...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...身を躍らして駈け上(のぼ)る若い初日の額髪...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...額髪(ひたひがみ)の湯のしづく落す苦しさも昼と夜に一度づつは嘗(な)め申し候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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