...社會部の次席編輯者が數日前の新聞のこの事件の記事に「無政府共産黨陰謀事件」といふ標題を附けたことに就いて頻りに攻撃の言葉を放つた...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...』母親は汚い下駄の上に足をのせながら頻りになだめやうとした...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...頻りに君のことを聽いてゐた藝者があつたよ」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...パトロンは頻りに妹を責めるので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...砲撃が頻りに島を震わせて...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...焚火――それを彼等は頻りに再び焚きつけていた――と小屋との間の砂地を行ったり来たりして...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...すさまじい急流に逆らひつゝ頻りに網を引いてゐるなども見え出して来た...
田山録弥 「犬」
...頻りに尾崎排斥の火の手を煽り立て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それを自分に取込むと金が出來るといふことを信じて頻りにそれをやつたといふ...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...大少参事その他属官等も藩庁に詰め切って頻りに鎮圧の評議を凝した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...と頻りに男らしい感慨に耽ったものだが...
原民喜 「飯田橋駅」
...諸友は頻りに隠栖(いんせい)を勧めた...
平出修 「計画」
...中々うまいので頻りに食った...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そちらへ頻りに行ってくれるが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...小牧前後から、徳川家と黙契(もっけい)をもって、頻りに、大坂の留守を脅(おびや)かしていた紀州や熊野...
吉川英治 「新書太閤記」
...庭に出てみると雨だか木の雫だか頻りに冷たく顏に當る...
若山牧水 「比叡山」
...頻りにそういう著述を求めたのであったが...
和辻哲郎 「鎖国」
...彼はスペイン国王に対してオランダ人の危険を頻りに訴えている...
和辻哲郎 「鎖国」
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