...左手の何か大きい四角の石で女らしいのが頻りに藁を打つて居る...
伊藤左千夫 「八幡の森」
...また押し入れへ行つて頻りに何かを探し始めた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それが荒い馬で頻りに驅けたがつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...こちらと巡査等とにそびらを見せて頻りに煙草のけむりを吹いてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...と云って頻りに公使館へ遊びに来てくれと云われるのですが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...息子ども頻りに家に歸れといひ越せど...
大町桂月 「鹿野山」
...小さな赤蟻の群が頻りに何か忙しそうに活動していた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...頻りに老婆にほのめかしたが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿繊」
...それから空想の裡でその男を頻りに掘り出し...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...しかしこんな些細なことが頻りに気にかかるのも...
外村繁 「澪標」
...頻りに釣合い(シムメトリイ)を主張したが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...床屋の小僧は火鉢に凭つて頻りに居眠をしてゐた...
牧野信一 「やぶ入の前夜」
...其事が頻りに気になってならぬ...
正岡子規 「死後」
...狭いところを抜けようとして頻りにする身きで...
宮本百合子 「或日」
...そのことについてはスターリンも頻りに云っている...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...「おまえはひところ頻りに江戸へ呼んで呉れと手紙をよこした...
山本周五郎 「日本婦道記」
...経略使の(ちゅう)をあいてに訴訟するしか途(みち)はありますまい」湯隆は頻りにすすめた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...或る一本の樫の木に草鞋のままに攀じ登って頻りに蔓を引いていると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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