...従うて諸家の閨門(けいもん)に出入すること頻繁にして時々厭らしい! と云う風説(うわさ)を聞く...
泉鏡花 「婦系図」
...彼我(ひが)の交通は益々(ますます)頻繁となった...
大隈重信 「東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ」
...歓び笑う声が一頻(ひとしき)り聞えてきた...
田中貢太郎 「美女を盗む鬼神」
...それがある時代には頻繁(ひんぱん)に現われ...
寺田寅彦 「怪異考」
...見れば兵卒の衣裳をつけた青年部の役者と頻りに話をしてゐた...
永井荷風 「勲章」
...枕上頻に旧事を追懐す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...頻(しき)りに介抱している女がありました...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...その何(なん)だか頻(しき)に嫌(いや)におなりなされて何處(どこ)へか行(ゆ)かう行(ゆ)かうと仰(おつ)しやる...
樋口一葉 「うつせみ」
...講堂の廊下その他塾舎の内外往来頻繁(ひんぱん)の場所にては...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...余は病牀でそれを待ちながら二人が爪上りのいちご畑でいちごを摘(つ)んでいる光景などを頻(しき)りに目前に描いていた...
正岡子規 「くだもの」
...何も口へ入れなかった泉原は頻(しき)りに空腹を覚えてきたので...
松本泰 「緑衣の女」
...頻々と豊作があるのに...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それから少し手際が面倒ですけれども醤油と味淋と水飴とを煮詰めて照炙(てりやき)にしても結構ですが鮮(あたら)しい鰯を択(よ)って上手に取扱わないと崩れて旨(うま)く参りません」と頻(しきり)に講釈をなしいたる時兄の中川漸くにして広海家より帰り来れり...
村井弦斎 「食道楽」
...頻りに嗅ぎ歩いているものらしい」「すれや...
吉川英治 「私本太平記」
...頻りに風がうごいて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...頻りと心懸りになっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の胸にはいま頻りに...
吉川英治 「新書太閤記」
...空腹(すきばら)はもう夕刻から頻りに迫っていたのでもあるし――...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??