...頻(しきり)に鼻を鳴らしている...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...われは怪しき夢をみること頻なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...頻りに獨りで鏡に向ひ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...なにか頻々(ひんぴん)と...
海野十三 「空襲葬送曲」
...ただ昨日よりも下痢が一層頻繁になり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...父親も母親も何か頻りに話し合ひながら並んで歩いて行つてゐるのが...
田山録弥 「草みち」
...其一人は頻りに帯のあたりを探って居る...
長塚節 「太十と其犬」
...それから頻(しき)りに僕に発句を作れと強(し)いる...
夏目漱石 「正岡子規」
...何だてえ事よ」と熱いのを頻(しき)りに吹き懸ける...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...切開は屡々といふより寧ろ頻繁に杜絶してすぐ迷つてしまふ...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...主人と先輩は頻りともうイプセンに就いて語り合つてゐた...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...彼は頻りに誇って居る...
正岡子規 「病牀苦語」
...震えがとまらないでいる体から着物をぬがされながら自分が頻りに...
「おもかげ」
...それほどにも頻繁(ひんぱん)にあるものと信じられていたことを明らかにする必要があろう...
柳田国男 「海上の道」
...頻(しき)りに起きようとする...
山本周五郎 「日本婦道記」
...笛引愁頻...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...また、日本からも、そのむかしは遣唐使(けんとうし)をのせた船が、頻りに、海を往来して、知識や物産を交易し、ほとんど、ふたつの国のあいだがらは、歯と唇のような関係であったということ...
吉川英治 「新書太閤記」
...宗麟は頻りにローマ教会の制度のことをフロイスに質問しているのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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