...頻りに心にもない戲談を云つたが...
石川啄木 「菊池君」
...一頻(しき)り世間話が済むと...
薄田泣菫 「茶話」
...同じ年の秋ベランダの椅子に腰をかけて何か頻りに書いて居た...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...君は頻にフロオベルを愛読しているが...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...最近の頻繁(ひんぱん)な雷鳴とを結び付けることに成功した...
中島敦 「狐憑」
...男女兩三頻りに力む...
長塚節 「草津行」
...ソラこそ変な奴だと頻(しき)りに酒を呑ませ其翌日も此奴を大阪へ下してはイケぬと思ひ...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...田保橋氏『外国関係史』を参照)(二) 合衆国が太平洋沿岸に広大なる植民地を獲得せし事(三) 該植民地に金鉱の発見せられし事(四) パナマ地峡の交通頻繁となりたる事...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...看守はいつも頻繁に巡るのに...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...四五人の間で頻繁に流通した言葉が可也あった...
原民喜 「四五ニズム述懐」
...半纏をひっかけた近隣のかみさんがその前に坐って頻りに何か布をいじりながら相談している...
「朝の風」
...初夏より引き続いて出遊することが頻であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...北へ北へと動いていたことは頻(しき)りなものであった...
吉川英治 「上杉謙信」
...医者の玄庵が、頻(しき)りと、この辺を徘徊した...
吉川英治 「魚紋」
...信雄は、以後、病室を出て家臣にも接し、また頻りに、股肱(ここう)の者と、密議めいた夜を更(ふ)かしたり、遠国へ使いを派すことなども多かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...迦陵頻伽(かりょうびんが)の音(ね)にも似た中に心耳(しんじ)を澄まし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...私は土くれや枯草を頻(しき)りに踏み回っている...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...白骨温泉から私の連れて来た老案内者は頻に胸算用を試みながらその多額に上るのに驚いていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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