...両方で思わず頷く様な瞳を通わす...
泉鏡花 「浮舟」
...あのA組の美木でしたね……美木は大人用のスキーをつけていたでしょうね?」私が頷くと...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...そしてしかも、この種の岩石は、本邦内地には極めて産出が少く、大変珍らしい代物なんです」そこで駅長は、二、三度軽く頷くと、そのまま急に黙ってしまった...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...もう一度、嬢が頷く...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...私はやはり泣いて頷くばかりでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...私が頷くと、彼女はすぐに立ってゆく...
豊島与志雄 「白木蓮」
...頷くと同時に立上った...
直木三十五 「南国太平記」
...庄吉は、深雪と簪とを、見較べて、暫く、突っ立ったままでいたが「下さるんですかい、あっしに?」「何も――お礼を――これを、せめて形見に――」「ええ」と、頷くと、庄吉は、はらはらと、涙を落した...
直木三十五 「南国太平記」
...「あれは売つてもらへるのですか」と女事務員に訊ねると頷く...
原民喜 「小さな村」
...真名古はうるさそうに眉を顰めて冷淡に頷くと...
久生十蘭 「魔都」
...なるほどと頷く正当な理由もないにかかわらず...
本庄陸男 「石狩川」
...(子供のように頷く)金吾 どうしやした...
三好十郎 「樹氷」
...仲蔵は淋しく頷く...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...そして隼人が黙って頷くのを見ると...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...なんども大きく頷くだけだった...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...妻は頷くと眼を大きく開いたまま部屋の中を見廻した...
横光利一 「花園の思想」
...矢代も黙って彼に頷くのであった...
横光利一 「旅愁」
...こっくりと頷くと...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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