...まことは、小心翼々の、甘い弱い、そうして多少、頭の鈍い、酒でも飲まなければ、ろくろく人の顔も正視できない、謂(い)わば、おどおどした劣った子である...
太宰治 「春の盗賊」
...その生々しい血のしたたる生皮を一人の男――これには少しばかり頭の鈍い男が選ばれる――が身に纏うて...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...「君も随分頭の鈍い男だね...
豊島与志雄 「反抗」
...頭の鈍いガラツ八にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...頭の鈍いガラッ八にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...同時にまた頭の鈍いことも争われませんでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...ひどく頭の鈍い小使...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...頭の鈍い大口の受刑者と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...その上頭の鈍い私は...
牧野信一 「環魚洞風景」
...」頭の鈍い父と息子は...
牧野信一 「父を売る子」
...」鶴村は、バーナード・ショウの如き名評を降したつもりだつたが、頭の鈍い彼には、その言葉の意味が解らなかつた、得体の知れないことを云ふ奴だ、と思つた...
牧野信一 「眠い一日」
...或は頭の鈍い形式主義)で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それはそうですけれども御自分から頭の鈍い事をおっしゃって外(ほか)の人の二倍も三倍も勉強なさるそうです...
村井弦斎 「食道楽」
...私はごらんのとおり頭の鈍い人間だから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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