...其処ら此処らで見舞物を開いて蜜柑を頬張るもの...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...やっと義歯を口のなかに頬張ることができたそうだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その夢をも頬張るといふ事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...やつと義歯を口のなかに頬張ることができたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...涙ぐむやうに冷たい飯を頬張ると餘りのうまさに自ら笑ひが頬を崩し眼に涙が浮ぶのを知つてゐるかうまいものを食ふ喜びを知つてゐるか...
千家元麿 「自分は見た」
...猛然とそれを頬張る蛮勇は無いのである...
太宰治 「チャンス」
...一切れ頬張ると、また箸をつきだして、鍋の中の生煮えの一切れを押える...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...次に自分がまた一つ頬張る...
夏目漱石 「坑夫」
...次にどてらがまた一つ頬張る...
夏目漱石 「坑夫」
...それを頬張るのはとてもうまい...
新美南吉 「椋の實の思出」
...大の男が餅屋の店先に突つ立つて頬張るのも色氣が無さ過ぎると思つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...むしやむしや頬張る機会を逃す人ではなかつたことぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...周章(あわ)てて頬張ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...もう冷たくなツた燒肉(ビフテキ)を頬張るのは...
三島霜川 「解剖室」
...大きな切(きれ)を箸で折り曲げて一口に頬張る...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...肉を焼きながら大根おろしのしたじで頬張るに限るという...
矢田津世子 「茶粥の記」
...もう怪談は懲り懲りだ」と空也餅(くうやもち)をやけに頬張る...
山本笑月 「明治世相百話」
...不意にパクリとその舌を頬張ると...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
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