...そして、手拭、頬冠りの黒い布、襦袢の袖、腹巻の布と、ありったけの布で、二の腕の上を縛り、傷口を巻いた...
直木三十五 「南国太平記」
...一人の百姓風の男が、腕組をし、頬冠りをして、小太郎の前を、歩いていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「御免なさいよ」と言って頬冠りを取った馬子の面(かお)は日に焼けて髯(ひげ)だらけであるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...ソレを巻きつけ髷をコワして浪人の様に結び其上へ頬冠りをして鉄砲を担(かつ)ひで行きました...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...浅黄の頬冠りこそしておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頬冠りの中から一と睨みすると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頬冠りの男の顔の色まで判るはずはない」「私は伊勢屋が憎かったのでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「その顏を見なかつたのか」「何分頬冠りをして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「頬冠りの男は、船が出てからまで、向島土手で見送つて居たといふぜ、それから人混みの中を駈け出して、船より先に西兩國の船着場に來る工夫はないよ、嘘だと思ふなら、例(ため)しにやつて見るが宜い」「成程ね」斯う言はれると、頬冠りの男が下手人でないことは、あまりにも明かです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僞八五郎は頬冠りはして居りましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――頬冠りに隱れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...頬冠りも黒かつたやうで」黒の頬冠り? それは新しい事實ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いや面白かつたぞ」「――」「黒裝束に手拭で頬冠りをした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黒い頬冠りをした猟師たちに宣戦した野兎は猟師のように...
槇村浩 「野兎の歌」
...頬冠りや身装(みなり)などに...
山本周五郎 「風流太平記」
...柳派の朝枝が赤手拭で頬冠り...
山本笑月 「明治世相百話」
...その頬冠りの蔭の物凄い眼付を見ると和尚が又もやガタガタ震え出した...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...尻端折(しりはしょり)に新しい手拭で頬冠りをしている...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
便利!手書き漢字入力検索