...併し彼女が女だからでないかどうかは頗る疑はしい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...頗(すこぶ)るの淡白者(きさくもの)で...
石川啄木 「天鵞絨」
...白人以外の勃興に対しては頗(すこぶ)る奇異の感を抱いておるのである...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...事情を探れば頗(すこぶ)る乱倫の行いもあり...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...氏は頗(すこぶ)る出渋っていたけれども終(つい)に私の言うことを聞いて出かけた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...性慾本能一つに生きているような犬ですから身を摺り付けてその挑み方も頗(すこぶ)る露骨に執拗を極めたものであろうと想像せられます...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...物の偏頗と云ふものは...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...旅団長は何はともあれ頗る滑稽な毒舌を一発くらわしたので嬉しくなって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...吾別に思想界中心變動の説あり、言頗繁に渉る、故に今の所論に在らず...
内藤湖南 「學變臆説」
...この両者は其外見頗(すこぶる)異る所があるが...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...自(みずか)ら恃(たの)むところ頗(すこぶ)る厚く...
中島敦 「山月記」
...その点で頗る適切な評語である...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...燕巣にはじまる此の一コース、頗るよかった...
古川緑波 「このたび大阪」
...「――チャン/\/\」「何チャン」のかけ声頗る盛...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...紙墨頗精」と云つてあるのが即後者で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...二人の交(まじわり)は頗(すこぶ)る親しかった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...受くる所の損失が頗る大きい...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「鼻であしらう」というのは頗(すこぶ)る簡短明瞭で...
夢野久作 「鼻の表現」
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