...それでも頗る壮健で...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...頗(すこぶ)る権高なものさ...
泉鏡花 「歌行燈」
...その電波長は五メートルとか六メートルとか言った程度の頗(すこぶ)る短い電波を出したり受けたりしようというのです...
海野十三 「壊れたバリコン」
...頗る面白く感じた...
丘浅次郎 「落第と退校」
...彼は頗る真面目な顔つきだ...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...剣山の隠者とでも称すべき頗る温和な性格の鬼なのである...
太宰治 「お伽草紙」
...頗(すこぶ)る不自然な姿勢になったかと思うとくるりと引っくり返り...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「小波瀾」
...馬上頗(すこぶ)る退屈す...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...頗る汚らわしく穢く思った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...序曲は派手に始まってるがやがて頗(すこぶ)る単調平板になり...
中勘助 「胆石」
...其時父(ちゝ)は頗(すこぶ)る熱した語気で...
夏目漱石 「それから」
...自分の買入れた農奴は頗る性質がおとなしくて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...鋭意新政を行って四民を裨益したことは頗(すこぶ)る多かった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この嗜好(しこう)は喜多静廬(せいろ)の祭礼を看ることを喜んだのと頗(すこぶ)る相類(あいるい)している...
森鴎外 「渋江抽斎」
...記憶は頗るぼんやりしてゐる...
森林太郎 「私が十四五歳の時」
...しかも頗(すこぶ)る簡単明瞭...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...軍鶏籠(とうまるかご)の中では頗(すこぶ)る神妙に返っておりましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...頗る滑稽趣味に富んだ無邪氣な一片の談話である...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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