...同人も大に感じたりと見て爾來同主義者との交際を斷ち頗る謹愼の状を現し...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...頗るの淡白者(きさくもの)で...
石川啄木 「天鵞絨」
...同時に頗る負け嫌いであった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...浴室は頗る豪華なものであつた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...女子の地位を頗(すこぶ)る高めて認めているようだけれども...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...頗る疑はしく思はれる...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...古代文献学の研究に負う所頗る多し...
高木敏雄 「比較神話学」
...その勢ひ頗る強大となり...
太宰治 「津軽」
...而(しか)も其の意義其の根拠を繹(たづ)ね来たれば頗る漠(ばく)たるものあり...
綱島梁川 「国民性と文学」
...坂にはもうバスも通らなくなり、焼け跡ばかり広々と見渡せるそんな場所でと、嘉代さんはあやぶんだそうだが、案外なもので、頗る繁昌した...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...梵語學から影響を受けた事が頗る大であつて...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...我邦の立法史上および法学史上頗る意味の深い事柄であるから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...文部省編纂の教科書にジャガイモを馬鈴薯と書いてある事を伝聞し頗る遺憾に思っています...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...穴打ちといふ頗(すこぶ)る面白い...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...斎の家世には不明な事が頗る多い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...瀬田は自分の足の早いのに頗(すこぶる)満足して...
森鴎外 「大塩平八郎」
...頗(すこぶ)る早く意を用いたのである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...その弟と正反対に小さい時から頑丈な体格で頭が頗(すこぶ)る悪い...
夢野久作 「冥土行進曲」
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