...これを償ふに足る愛があるかどうかさへ頗る疑はしいのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...一農民の資格に安じて居る両親は頗る平気なものである...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...」主人は頗る威厳を保つて言つた積りである...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「薔薇」
...此偏想家と頗る説を異にしたれば...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...また考証の極めて幼稚な日本の学界は鴎外の巨腕に待つものが頗(すこぶ)る多かった...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...我らが「固形の論理」と云ふ言葉を見て頗る気に入つたのは...
丘浅次郎 「固形の論理」
...エヒミチは知識(ちしき)と廉直(れんちよく)とを頗(すこぶ)る好(この)み且(か)つ愛(あい)してゐたのであるが...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...私は頗(すこぶ)る戸惑った...
太宰治 「女神」
...脚は頗る速からず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其根據の鞏固なる容易に拔く可からざるものあり司法省に於ける山縣系統は亦頗る廣く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...特に人才の選叙に於て當を得ざるもの頗る多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...吾別に思想界中心變動の説あり、言頗繁に渉る、故に今の所論に在らず...
内藤湖南 「學變臆説」
...其の間に頗る變化して居る樣である...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...幅員頗る大にして細く數條をなして流る...
長塚節 「草津行」
...ごきげん頗るよく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そして剃るに時を費すこと頗る多かつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...頗る言いにくいような気がする...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...頗る sentimental なわけで書く...
森鴎外 「追儺」
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