...頗(すこぶ)る取り留めなき事と云わねばならぬ...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...頗る靜寧の姿を得たるも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...今日と雖も文人の生活は猶お頗る困難であるが二十何年前には新聞社内に於ける文人の位置すら極めて軽いもので...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...〔維新・復古と文明的運動〕文明といえば頗(すこぶ)る漠然たるようである...
大隈重信 「吾人の文明運動」
...何れにしても予備門に於ける私の作文の点が頗る劣等であつたことは事実である...
丘浅次郎 「落第と退校」
...剣山の隠者とでも称すべき頗る温和な性格の鬼なのである...
太宰治 「お伽草紙」
...頗る快い気もちであった...
田中貢太郎 「続黄梁」
...近頃或る事柄で頗る繁忙なので...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...其領分は頗る狹隘なるものなり井上伯に至ては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...進歩黨には公を崇拜するもの頗る多く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...甲には情状を酌量して乙には情状を酌量しないという偏頗な結果を来す...
豊島与志雄 「月評をして」
...頗る政治色を帯びて来た...
豊島与志雄 「囚われ人」
...之を短い時間で説明するといふことは頗る困難であるけれども...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...頗る突飛な幻想が絶えまなく頭を襲ふ...
村山槐多 「殺人行者」
...わたくしは頗るこれを怪む...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...したがって私の撰択は習慣的見方からたとえ偏頗(へんぱ)だと評されても...
柳宗悦 「工藝の道」
...頗(すこぶ)る疑問な点である...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...彼は頗(すこぶ)る真面目でそれを肯定するのである...
蘭郁二郎 「息を止める男」
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