...誠に頓馬な話である...
石川啄木 「葬列」
...あいつも随分頓馬な奴だから...
岩野泡鳴 「耽溺」
...頓馬(とんま)...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私のことを頓馬だなどとはまさかおっしゃるおつもりじゃありますまいね?」と...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...自分自身のことには一徹で頓馬(とんま)だったこの青年も...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幕府の頓馬が、我々共の勢に恐れて、浪人組を作ろうなどと致しておるが、これも、血の道、逆上の揚句じゃし、又、これへ、食えぬからとて、応募しよる浪人があるが、此奴も、血迷っておるし――ええと帝(みかど)おもう至誠の弓を一筋に引きて返らぬ武士(もののふ)の道為王事水戸脱藩士 柴山壮蔵源正忠わしの字は拙いの...
直木三十五 「南国太平記」
...団子屋の頓馬(とんま)も唯は置かぬと潮(うしほ)のやうに沸かへる騒ぎ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...まがひも無き大黒屋の美登利なれども誠に頓馬の言ひつる如く...
樋口一葉 「たけくらべ」
...間拔に背のたかい大人のやうな面をして居る團子屋の頓馬が...
樋口一葉 「たけくらべ」
...間拔(まぬけ)に背(せ)のたかい大人(おとな)のやうな面(つら)をして居(ゐ)る團子屋(だんごや)の頓馬(とんま)が...
樋口一葉 「たけくらべ」
...長謙さんは本の背皮のことしかわからない頓馬だから...
久生十蘭 「だいこん」
...あの頓馬な笠原がそこまでの芸当をやってのけるかどうか...
久生十蘭 「雪間」
...鍛冶屋の清七という頓馬(とんま)が来て...
火野葦平 「花と龍」
...一同の前で成程わしは頓馬だと公然自分を罵った...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...あの大尉はなんて頓馬な人だらうねえ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...頓馬に首をのばして下をのぞいているみたいであった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それがなければ土台出ない話だとユリの頓馬ぶりをお感じになるかもしれないと思う...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...駕の用意をして来ねえなんて頓馬があるものか」「オ...
吉川英治 「剣難女難」
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