...賄つたり着せたりするんだが大変なもんだなあ』男は頓狂な眉を一層頓狂にしながら高声に云つた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...ハイ」と頓狂(とんきょう)な返事がして...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...倉さん」頓狂(とんきょう)な声を挙げたとおもうと...
高見順 「如何なる星の下に」
...何しろ幇間にならぬ前から頓狂者の噂の高い男の事故...
谷崎潤一郎 「幇間」
...気がついたように頓狂(とんきょう)な声をだした...
徳永直 「冬枯れ」
...頓狂な声を出して...
豊島与志雄 「月明」
...」八重子は頓狂な円い眼付をした...
豊島与志雄 「自由人」
...夜をこめて……眼も少々上(うわ)ずっていた高萩が頓狂(とんきょう)な声を出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...四(よ)ツ谷(や)鳶(とんび)だって――」無躾(ぶしつけ)に下駄っかけが頓狂声を揚げたのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう頓狂声を立てたものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...相變らず素頓狂(すつとんきやう)な聲を出し乍ら飛込んで來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...北千住から新井と、ひきつぎひきつぎ駈けて行くうちに、後棒につかまっているのが、頓狂な声で、「……ねえ旦那、妙なことがありますぜ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...哀れなアカーキイ・アカーキエウィッチは思わず叫び声をあげた――おそらく彼がこんな頓狂な声を立てたのは...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...反響(こだま)を面白がつて頓狂な叫び声を挙げたりした...
牧野信一 「山を越えて」
...お前(ま)はん」例によって素頓狂な顔をして萬朝がアタフタ表から飛び込んできた...
正岡容 「小説 圓朝」
...大当たり」と頓狂な賞(ほ)め言葉を掛けてくるお客のいたところとして悲しく忘れられないし...
正岡容 「寄席」
...頓狂(とんきょう)にさけんだ...
吉川英治 「大岡越前」
...頓狂(とんきょう)な声をして指さした...
吉川英治 「新書太閤記」
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