...それがあまり頓狂(とんきょう)に聞こえたものですから...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...菊子が頓狂(とんきょう)な声で云いました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...物に驚いたような頓狂(とんきょう)な顔をしていた...
田山花袋 「田舎教師」
...「え?」と頓狂(とんきょう)な声を出す...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...頓狂な駄洒落やを巧みに織りこむことにかけてもすこぶる心得たものであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...頓狂だな、お前の眼は...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...戦場の真中にある戦闘指揮所へ遊びに行くよりまだ頓狂なはなしだ...
久生十蘭 「だいこん」
...若旦那って頓狂な声をだしたでしょう...
久生十蘭 「野萩」
...赭熊は聞き流してまた楽隊の方へ伸び上っていたが急に頓狂な声...
久生十蘭 「魔都」
...」「そいつは好いな!」と若者は頓狂な声で叫んだ...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...……今日(こんち)は――ッ」いきなり頓狂に調子を張り上げて...
正岡容 「寄席」
...中には頓狂(とんきょう)な村役人などがあって...
柳田國男 「名字の話」
...」久慈のこう云うのに突然横から東野は頓狂に笑い出した...
横光利一 「旅愁」
...今度は妙に調子のとれぬ頓狂な速度で急に彼に廻って来た...
横光利一 「旅愁」
...一種頓狂な薄笑いを泛べた眼つきをして...
横光利一 「旅愁」
...先刻から頓狂な声を出しつづけていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...素頓狂(すっとんきょう)な声がしてきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...例の小百姓が頓狂な音(ね)をあげた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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