...底気味悪い家の容子(ようす)にも頓着せず...
芥川龍之介 「妖婆」
...うるさい婆さんのように万事キチンと整頓してしまった...
石原莞爾 「最終戦争論」
...それにいっこう頓着(とんちゃく)もせぬ...
伊藤左千夫 「箸」
...医師は心臓麻痺で頓死したというからには普通の病死であるものを...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...愚社会の愚論に頓着するなかれ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...恰(ちやう)どそこへ来合はせてゐた自分の話し相手に頓着なくいきなり夕刊を開(あ)けて...
薄田泣菫 「茶話」
...華盛頓会議と軍備縮限とかさう云ふやうな見出しを置いた評論文であつた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...「その男は逃げ失せてしまったのか、この頓馬め、馬車が輪止をかけに停った時にな?」「閣下(モンセーニュール)、奴は、川の中へ跳び込む人間のように、頭を先にして、丘の坂のとこるをまっさかさまに跳び下りてゆきましてござります...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...依田は一切無頓着だった...
豊島与志雄 「慾」
...彩霞波ヲ掩ヒ不忍ノ湖ハ頓ニ水色ヲ変ズ...
永井荷風 「上野」
...裾の趣は頓(とみ)に一変してきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私の問ひなどには頓着なく斯んな愚にもつかぬことを云つて...
牧野信一 「妄想患者」
...着物のことには殆んど頓着なかつたから...
牧野信一 「露路の友」
...大当たり」と頓狂な賞(ほ)め言葉を掛けてくるお客のいたところとして悲しく忘れられないし...
正岡容 「寄席」
...「大阪の道頓堀へ行くと...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...父の敵頓間野郎兵衛ッ」アレッと文六...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...しかも、パリーに負けじと、その市街の壮観、設備の整頓、道路の拡張、街路樹の美しさ、東京など面赤し...
横光利一 「欧洲紀行」
...頓馬(とんま)なやつッていうものは...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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