...併し俺は此等の凡常なる人物によつて構成される潮流には無頓着であることが出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...気の毒なくらい万事が不整頓で...
泉鏡花 「海城発電」
...渠はかの女に頓着しないで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...使メ三レ人頓ニ忘レ二甑中之苦ヲ一...
京山人百樹、京水百鶴 「北越雪譜」
...そんなことに頓着(とんじゃく)していられる場合でない...
田山花袋 「田舎教師」
...真面目(まじめ)な様で頓興(とんきょう)な此十七の青年と...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...哲学者も亦自然科学に無頓着であっても好いことになる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...いつ病気で頓死しないとも限らないとか...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...立ち塞つた人々は其叫声には頓着なしに松魚の処分をしてずん/\外へ運んで行く...
長塚節 「隣室の客」
...頓死とわかつたら?」「頓死なら諦(あき)らめるか」「飛んでも無い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夫れを持つて買ひに行くのだと頓馬を現はすに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あの頓馬な笠原がそこまでの芸当をやってのけるかどうか...
久生十蘭 「雪間」
...梅若万三郎が演らうが誰がやらうがそんなことは無頓着で...
堀辰雄 「更級日記など」
...再び頓狂な音を立てながら閉(し)まつてゆく硝子窓のうしろに...
堀辰雄 「風景」
...照子は此方などには頓着なく徐ろに歩を速めながら...
牧野信一 「妄想患者」
...旦那さん」と春団治落語中の頓狂人がヘドモドするのとは全く同一呼吸の産物である...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...猴類が頓智(とんち)に富みその境涯に迎合する力大なるを知るべし...
南方熊楠 「十二支考」
...」と久慈は頓狂な声を上げた...
横光利一 「旅愁」
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