...程好き煖(あたゝか)さを一間の内に頒(わか)てり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...複製して暑中見舞として知人に頒(わか)った椿岳の画短冊は劫火(ごうか)の中から辛(かろ)うじて拾い出された椿岳蒐集の記念の片影であった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...自ら傾倒するツルゲーネフを紹介して公衆に興味を頒(わか)とうとしたので...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...この犬と二人で頒(わ)けて食べてから...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...705かくして衆は一切の獲物を頒つ邑の中...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...僕の祖父時代までは家伝として製法して人に頒(わ)けてやっていたもんです...
徳田秋声 「縮図」
...その行動と運命とを頒たねばならないだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...「おまえだけは笑ったりなんかしないね! おれは……自分の懺悔(ざんげ)を……シルレルの喜びの頒歌(うた)でもって切り出したいのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その頃朝廷から新律綱領が頒布されたので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それは親類のものに頒(わ)けてやる事になっているんだ...
永井荷風 「ひかげの花」
...不破の関守氏から一樽を頒(わか)ちもらって来て道庵に授けたものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれの物として頒(わか)ち置いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...知友に頒つのは二百部でも十分なのを思い切って三百五十刷らせて見た...
柳田国男 「予が出版事業」
...あそこへ行った知人が頒けてくれたものです...
横光利一 「旅愁」
...千鶴子と矢代と二つに頒けた...
横光利一 「旅愁」
...お前たちにも恩賞を頒(わか)ってくれるぞ...
吉川英治 「三国志」
...将士は少しずつの酒も頒(わ)けてのんだが...
吉川英治 「新書太閤記」
...わしはおまえに兇悪な血を頒(わ)けたとは信じない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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