...狂言に因(ちな)んだ物を娘たちに頒(わか)って人気を集めたもので...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...是等は大抵多数に頒つを目的としないで...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...不滅の神に人間に天の光明頒つべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...僕が心得には教書のみ天下に頒(わか)ちても天下の人心一定と申すようには参り難きに付き...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...故ニ先ヅ※余ヲ汝ニ頒ツテ以テ平生ノ労ニ酬ユ...
成島柳北 「祭活字子文」
...其処で頒(わ)ける厄除けの護符(おまもり)が有名で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...されど元日前十五日立春の年と元日後十五日立春の年とを比較すれば気候に三十日の遅速あり)右の如く昔は歳初と春初と区別あるが如くなきが如く曖昧に過ぎ来りしが明治に至り陽暦の頒布(はんぷ)と共に陰暦は公式上廃せられたれば両者は断然と区別せられて一月一日は毎年冬季中に来る者と定まれり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...これを知友に頒(わか)った...
森鴎外 「細木香以」
...明治十五年の『愛知県地名調』を印刷して頒布せられた...
柳田國男 「地名の研究」
...自ら版に起して洽(あま)ねく江湖(こうこ)に頒(わか)たん事を念(おも)へり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...千鶴子と頒け持ってまた山路を歩いた...
横光利一 「旅愁」
...まだ部下に恩賞も頒(わか)たず...
吉川英治 「三国志」
...頒け与えてやったのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...頒(わ)けてつかわす程...
吉川英治 「新書太閤記」
...庫中の在米を家中の家族へ残りなく頒(わ)け与えることも...
吉川英治 「新書太閤記」
...虎に食われた土地のあわれな遺族方にでも頒(わ)けてやっておくんなさい」「それでいいのか」知事は彼の無欲に驚いた顔つきだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...孫や嫁や知人へ頒(わか)つ土産物だけが乗っていた...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...神酒(みき)をお頒(わ)けするのだ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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