...その饗宴を他人に頒つことか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼もその一冊を頒(わ)けられることになっていたので...
徳田秋声 「仮装人物」
...「おまえだけは笑ったりなんかしないね! おれは……自分の懺悔(ざんげ)を……シルレルの喜びの頒歌(うた)でもって切り出したいのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...働かないシャクにも不承無承(ふしやうぶしやう)冬の食物を頒け與へた...
中島敦 「狐憑」
...ギラ・コシサンはリメイと共にア・バイに留まって勝利の歓喜を頒(わか)つことはせず...
中島敦 「南島譚」
...其処で頒(わ)ける厄除けの護符(おまもり)が有名で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妻は箸(はし)でとって彼に頒(わか)つのだった...
原民喜 「秋日記」
...國會は唯國法を議定して之を國民に頒布するものなり...
福沢諭吉 「帝室論」
...氣前よく女中に頒けてやつて...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...生活を頒(わか)とうとて交わるのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...氏の蔵書の中から頒けてくれた...
柳田国男 「故郷七十年」
...ほかに般若心経一巻も先生の記念として同家から頒(わか)たれました...
山本笑月 「明治世相百話」
...等分にことばを頒(わ)けるように...
吉川英治 「黒田如水」
...これを諸軍勢に少しずつでも頒(わか)ち給われば...
吉川英治 「三国志」
...マタ玉帯数条ヲ出シテ頒(ワ)ケ与(アト)ウ...
吉川英治 「三国志」
...ひとつ彼らにもこの悦楽(えつらく)を頒(わ)かってやろう...
吉川英治 「私本太平記」
...頒け与えてやったのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...銀の籠目(かごめ)の火屋(ほや)を掛けた手炉の端をそっと頒(わか)つぐらいなものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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