...ああ何がお前たちの頑是ない眼に涙を要求するのだ...
有島武郎 「小さき者へ」
...ただそうして頑是ない子供のように...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...頑是(がんぜ)ない時分におぼろげながら母を見た記憶があり...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...父があの時まだ頑是(がんぜ)ない幼童を捉(とら)えてあんな風に自分の心境を語ったのは...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...尤(もっと)もこれがまだ頑是(がんぜ)ない仔猫であつたら...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...まだ頑是ない時分から女人禁制(きんぜい)の比叡の山に預けられて...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...彼等――老いぼれた不具者と頑是(がんぜ)ない幼児(おさなご)――にとっては...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...こんな頑是(がんせ)のねえ子供や...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は何(なん)の爲(ため)にさう悲(かな)しくなつたのか寧(むし)ろ頑是(ぐわんぜ)ない彼自身(かれじしん)には分(わか)らなかつた...
長塚節 「土」
...頑是(がんぜ)ない芳江がよくあれほどに馴つきえたものだという眼前の事実であった...
夏目漱石 「行人」
...それが頑是(がんぜ)ない健三の胸に...
夏目漱石 「道草」
...あの頑是(ぐわんぜ)ない太郎(たらう)の寢顏(ねがほ)を眺(なが)めながら置(お)いて來(く)るほどの心(こゝろ)になりましたからは...
樋口一葉 「十三夜」
...頑是(がんぜ)ない子供のように泣き出した...
久生十蘭 「キャラコさん」
...賑やかな新宿の騒ぎ唄をよそに頑是(がんぜ)ない子を抱きしめてこの正直一途の爺やがホロリホロリと涙しながら角筈さして...
正岡容 「我が圓朝研究」
...頑是(がんぜ)なく...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...いかに頑是(がんぜ)ないころであったにいたせ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...とにかくこっちはまだ頑是(がんぜ)ない子供なんですから」「さぞ頑是なかったことでしょうよ」「おまえがここで怒ってもしようがないさ」と米良は妻に云った...
山本周五郎 「末っ子」
...松千代の友だちにはちと頑是(がんぜ)なさ過ぎるが...
吉川英治 「黒田如水」
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