...女だと母の愛情を以てそれらの頑是(ぐわんぜ)ない子供を取扱ふ事が出來るといふのである...
石川啄木 「葉書」
...五六歳の頑是なき小兒...
大町桂月 「白河の七日」
...末女は、まだ頑是なく、見舞にくれたる桃を食ひながら、いづれも打首にせらる...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...まだ頑是(ぐわんぜ)ない子供の頃でした...
薄田泣菫 「茶話」
...可愛い右の人差指を真っ直ぐに立てて天を指(ゆびさ)した頑是(がんぜ)ない姿なども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...尤(もっと)もこれがまだ頑是(がんぜ)ない仔猫であつたら...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...彼等――老いぼれた不具者と頑是(がんぜ)ない幼児(おさなご)――にとっては...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...頑是(がんぜ)ない子供がやっと積み上げた小石の塔を...
中里介山 「大菩薩峠」
...頑是(ぐわんぜ)ない子供(こども)の間(あひだ)にも家族(かぞく)の力(ちから)は非常(ひじやう)な勢(いきほ)ひを示(しめ)して居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は何(なん)の爲(ため)にさう悲(かな)しくなつたのか寧(むし)ろ頑是(ぐわんぜ)ない彼自身(かれじしん)には分(わか)らなかつた...
長塚節 「土」
......
中原中也 「在りし日の歌」
...――頑是(がんぜ)ない小供みたように」「小供なら結構です...
夏目漱石 「虞美人草」
...頑是ないような行子が...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...頑是ない子供のように...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...実(げ)に人生の悲しみは頑是(がんぜ)なき愛児を手離すより悲しきはなきものを...
福田英子 「妾の半生涯」
...この頑是(がんぜ)ないものまでを...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ頑是ない共同相続人のフェージャ・リャーミンは...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...頑是のない子供心にも尚ほ且つこの母の他と異つて居る性質を何となく飽き足らず忌み嫌ふて居るのであるかと思ふと...
若山牧水 「一家」
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