...ああ何がお前たちの頑是ない眼に涙を要求するのだ...
有島武郎 「小さき者へ」
...女だと母の愛情を以てそれらの頑是(ぐわんぜ)ない子供を取扱ふ事が出來るといふのである...
石川啄木 「葉書」
...実に頑是ないいい児である...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...實に頑是ない好い兒である...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...店から店と頑是(がんぜ)もなく観(み)て歩いたもの...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...なんで頑是(がんぜ)ない方々やお女中方のお命を助けてお上げなされませなんだか...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...頑是(がんぜ)ない滋幹をたしなめるのと同じ口調で父をたしなめたりしたが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...こんな頑是(がんせ)のねえ子供や...
中里介山 「大菩薩峠」
...頑是(ぐわんぜ)ない子供(こども)の間(あひだ)にも家族(かぞく)の力(ちから)は非常(ひじやう)な勢(いきほ)ひを示(しめ)して居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は何(なん)の爲(ため)にさう悲(かな)しくなつたのか寧(むし)ろ頑是(ぐわんぜ)ない彼自身(かれじしん)には分(わか)らなかつた...
長塚節 「土」
...実(げ)に人生の悲しみは頑是(ぐわんぜ)なき愛児を手離すより悲しきはなきものを...
福田英子 「母となる」
...一面何か頑是の無い子供のようにひ弱で單純な所も有る人間であることがわかつて來た...
三好十郎 「肌の匂い」
...戦争中父の王が亡くなつたので将士の心を繋ぐ為に此(この)頑是ない幼王を陣中へ伴つて来たが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...そこに仲よく遊んでいる頑是(がんぜ)ない二人の幼児(おさなご)を...
吉川英治 「親鸞」
...この国の頑是(がんぜ)ない土民たちであった...
吉川英治 「親鸞」
...そういう頑是ない土民には...
吉川英治 「親鸞」
...まだ頑是ない共同相続人のフェージャ・リャーミンは...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...頑是のない子供心にも尚ほ且つこの母の他と異つて居る性質を何となく飽き足らず忌み嫌ふて居るのであるかと思ふと...
若山牧水 「一家」
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