...その結果は却つて頑固な對手の心に反感と恐怖とを深くするばかりである...
石川啄木 「病室より」
...部屋を開けるなどということはあらしまへん」帳場の返事はすこぶる頑固なものであった...
海野十三 「蠅男」
...この頑固な皮膚病も内地へ着いて四五日温泉に入つたりなぞしてゐると...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...さうして少し熱の頑固な病人を見ると直ぐチブスではあるまいかと想像して怖氣立つのが常であつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...苛立ち易い頑固な老人がちやうど水面下の石だの杭だのを上からのぞきこんだ時のやうに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...お祖父さんが頑固なことばかり仰言るのでね……...
豊島与志雄 「同胞」
...原子爆弾は頑固な奴で...
永井隆 「長崎の鐘」
...私はどうして頑固な父の反對も顧慮しないで養父の許に走つたのでせう...
長塚節 「教師」
...ちょっと見るといかにも頑固な気むずかしい爺さんである...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...昌平橋から金沢町へ入るまで頑固な沈黙は続きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼が頑固な嘔吐をはじめたので医者を迎えに行くところだとこたえた...
久生十蘭 「黒い手帳」
...頑固な女子(おなご)のウグイスが居ったけんど...
火野葦平 「花と龍」
...皺のある大きい老職工の顔のかぶさった肉体的な全容積と頑固な形をしているくせにその仕事にかけての巧妙さを語る大きい手先とが...
宮本百合子 「ヴォルフの世界」
...それは真鍮製のかなり頑固な洋式の把手(とって)で...
夢野久作 「巡査辞職」
...蟹口の頑固な顎と...
夢野久作 「衝突心理」
...」「頑固な奴だね...
横光利一 「上海」
...頑固な唖のごとく...
吉川英治 「三国志」
...かなり頑固な文学青年であつた私たちには...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
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