...「何故殺すんだ」「殺して呉れと言うんです」変に頑固な嗜欲(しよく)が今の彼をとらえて居るらしかった...
梅崎春生 「日の果て」
...「随分貴方は頑固なのネ...
海野十三 「三人の双生児」
...彼は慢性および頑固な症例を治療する方法を始めた...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...これはいかにも人情味のない頑固なやり方のようだが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...父は頑固な方ゆえ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...原子爆弾は頑固な奴で...
永井隆 「長崎の鐘」
...ちょっと見るといかにも頑固な気むずかしい爺さんである...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...あんな頑固な爺(おやじ)は滅多にありませんね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...格子があの通り頑固なので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...久しく人の出入りもなかつたらしく頑固な錠前は錆(さび)付いたまゝになつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人夫小屋が頑固な牡蠣殻のようにしがみついていた...
久生十蘭 「海豹島」
...なにを聞いても絶対に返事をしない頑固な沈黙を持続するようになったといわれるが...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...皺のある大きい老職工の顔のかぶさった肉体的な全容積と頑固な形をしているくせにその仕事にかけての巧妙さを語る大きい手先とが...
宮本百合子 「ヴォルフの世界」
...どっかの工業学校へ入った年に病気で落第したら頑固な父さんがあんまり怒るもんで自棄(やけ)になって家を出て仕舞ったんですって...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...もっとも頑固なドグマティストたちも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これも栄二の頑固な言い分がとおったのであった...
山本周五郎 「さぶ」
...太い頑固な銀杏の根っ子が...
夢野久作 「白髪小僧」
...勝敗の数はもはや歴然、これ以上、頑固な抵抗は、ただ惜しむべき士卒を屍(かばね)にするだけである...
吉川英治 「新書太閤記」
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