...又もとの、頑固な、利己的な、陰険な、彼自身も限りない嫌悪を抱いてゐる卑怯な暮し方を取り戻すかも知れない...
芥川多加志 「四人」
...頑固な家扶(かふ)...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...軌条(レール)に接して枕木の上へ止木(チョック)を固定させる頑固な釘なんですが...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...私は頑固な母が憎くなりました...
田中貢太郎 「薬指の曲り」
...これは剛腹頑固な罪人で...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...この老いた頑固なおやじさんも...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...まあなんて頑固な男なんでしょう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...昌平橋から金沢町へ入るまで頑固な沈黙は続きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生れ付き頑固な上に訴訟狂とでも云いますか...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...ジョーラッフルが頑固なことを知る者はいない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...頑固な程はっきりした正邪の区別が...
牧逸馬 「双面獣」
...頑固な私の憂鬱を想外のものとすべき奇妙な効果があつた...
牧野信一 「驚いた話」
...平(ひら)ツたく謂ツたら頑固な利かぬ氣の爺(じい)さんで...
三島霜川 「平民の娘」
...むしろ何か著しい大きな身体的奇形とか癒(い)やしがたい頑固な障害とかを考慮してする方が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...寛容(トレランス)を知らない頑固な人々からの非難攻撃をかわしている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この一言で、ぼくはまんまとユタを釣りあげ、頑固な父を釣り、兄を釣り母を釣り姉を釣った結果となったわけで、このような形でグジーとの恋愛をみんなに認めさせ、やっと婚約を結ぶことが出来たのであったが、とんだところでユタの恩恵をこうむったのであった...
山之口貘 「私の青年時代」
...米谷(まいや)どのにはお気にいらぬとみえますな」「わしは頑固な田舎者だ」と外記が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...かなり頑固な文学青年であつた私たちには...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
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