...……遂に「深夜の市長」がその夜の順礼に凱歌(がいか)をあげたのは...
海野十三 「深夜の市長」
...娘(むすめ)をつれて順礼(じゆんれい)にいでけり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...およばずながらわれらも順礼の腰をれを申さん...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...あの順礼の菅笠(すげがさ)になんと書いてありますか...
高神覚昇 「般若心経講義」
...あの名高い順礼歌は誰方(どなた)も御存じでござりましょう...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...お久を連れて淡路の三十三箇所を順礼しようと云うのであるから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それから順礼のいでたちになって霊場廻りをするのだから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それじゃあなたも順礼の支度をなすったらどう」と...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...どんどろの芝居に出て来るお弓、阿波(あわ)の十郎兵衛、順礼のお鶴、――などと云うのが生きていた世界はきっとこう云う町だったであろう...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そして順礼の道すがらには...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...大正九年十一月 著者記みみずのたはこと(百〇五版)著者が順礼紀行の旅から帰って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...向うから順礼の親子が来る...
二葉亭四迷 「平凡」
...幾里の登り阪を草鞋(わらじ)のあら緒にくわれて見知らぬ順礼の介抱に他生(たしょう)の縁を感じ馬子に叱られ駕籠舁(かごかき)に嘲(あざけ)られながらぶらりぶらりと急がぬ旅路に白雲を踏み草花を摘(つ)む...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...下の句きるると「何(なん)と」といひて刀を取上げ「順礼に」にてえいと手裏剣を打出し「御報捨」にて...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...「順礼に」にて、柄杓を左手にてぬきとり、これに手裏剣を受け止め、下手に廻り「御報捨」にてそを右手へ取直して僅(わずか)にささげ、左手は手洗鉢(ちょうずばち)の縁にかけ、さげすみたる笑にて幕となる...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...ここに」と、十五、六の順礼娘が、「分りましたか」と、側へ駈けてきた...
吉川英治 「無宿人国記」
...……まるで神様が」「いや人間の字だよ」と、縮布屋(ちぢみや)は、笠の裏を返して、読み直しながら、「お前は、そうして順礼姿、わしは、縮布屋の丈八と身なりまで変えて、こうして相手の一角を狙(つ)けているなんていう事は、旅先で、知ってる者はない筈だが? ……」ぽつと、雨が、顔に触った...
吉川英治 「無宿人国記」
...全国より順礼が集まってくるのである...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索