...』先生は果樹園に響きわたるやうな声で笑ひ出しました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...冴々(さえざえ)と響きわたる...
海野十三 「地球要塞」
...地下室に響きわたる声で...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...地獄中に響きわたるやうな大声で呶鳴(どな)つてやるんだつて云つて...
相馬泰三 「野の哄笑」
...夜叉の鼾は林の中へ響きわたるように聞えていた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...心なく響きわたるのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...第一には自分の声がとても綺麗に響きわたるため...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...このとおりさ!」と彼は広間じゅうに響きわたるような声でわめいた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...響きわたる笑声とたえず触れ合う杯の音とで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不意に響きわたる『また悪戯(いたずら)をしているな!』という...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...食卓ぢゆうに響きわたるやうな歯音を立てながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...一時間ごとにふいに陰鬱(いんうつ)な音をたてて響きわたる教会の鐘(ベル)の深い鈍い音色に...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...その谿(たに)じゅうに響きわたるような大きな音に愕(おどろ)かされながら……そういう自分のまわりに見聞きされるすべてのものが...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...この権中主典は棟の下一ぱいに響きわたるきいきい声で叫んだ...
本庄陸男 「石狩川」
...そこで一人の労働者はそこら中に響きわたる大声で憲兵に云った...
本庄陸男 「お菜のない弁当」
...四隣に響きわたることはなかつた...
牧野信一 「蝉」
...汽車の發着毎にけたゝましく響きわたる笛の音(ね)...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...社会主義の叫喚はたちまち響きわたる...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索