...鞭のような細い手を互いに絡(から)みつかせて協議をしているように見えたが...
海野十三 「地球発狂事件」
...メロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した...
太宰治 「走れメロス」
...成るべくその距離を近くさせるべく命令されて牛飼どもは頻りに鞭を鳴らしたり...
田山花袋 「道綱の母」
...一体どこへ鞭を落したんです?」と...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...手綱と鞭と馭者と車掌とが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...棚から丈夫な狩猟鞭(べん)を持ち出した...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...沈酔の社会を鞭撻(べんたつ)せんとす...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...鞭(むち)でこっぴどく折檻(せっかん)されたことがある...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それから鞭(むち)を差上(さしあ)げていいました...
豊島与志雄 「人形使い」
...誰が注いでくれたともわからない三鞭酒(シャンパン)をガブガブ飲んでいると...
久生十蘭 「予言」
...その杖を鞭(むち)にする要があるだろう――「こいつ飛んでもない驢馬(ろば)になってしまったんで……」と厭世(えんせい)的な面持を浮べた...
牧野信一 「ゼーロン」
...双鞭藻は黄褐また緑を常色とする...
南方熊楠 「十二支考」
...そういって鞭うっている者をかえりみ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのため一鞭打って...
吉川英治 「黒田如水」
...馬に鞭打って先へ急いでいた于禁は...
吉川英治 「三国志」
...一鞭(ひとむち)の間に着いてしまう...
吉川英治 「新書太閤記」
...そばにいた人にまで同意を求めてぼくを鞭撻した...
吉川英治 「随筆 新平家」
...この道すじにはよくそういった早駕や馬の鞭(むち)が鳴って通る...
吉川英治 「宮本武蔵」
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