...鞠(まり)のように彼を縛(いまし)めた上...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...鞠(まり)という小柄で怜悧(れいり)な二十一歳の召使いと二人住んでいるだけで...
太宰治 「新釈諸国噺」
...」と鞠は落ちつき...
太宰治 「新釈諸国噺」
...オットセイは鼻の頭で鞠(まり)をつく芸当に堪能である...
寺田寅彦 「ゴルフ随行記」
...夫(をつと)は四五間(けん)向(むか)うに立(た)つてゐる子供(こども)の方(はう)へ色(いろ)どりしたゴム鞠(まり)を投(な)げた...
南部修太郎 「畫家とセリセリス」
...夏繪(なつゑ)は紺(こん)のスカアトを飜(ひるがへ)しながら鞠(まり)を追(お)つた...
南部修太郎 「畫家とセリセリス」
...敏樹(としき)は別(べつ)の小(ちひ)さな鞠(まり)を投(な)げた...
南部修太郎 「畫家とセリセリス」
...もっとも、あの下女のお友というのは出戻りだそうで、世帯の苦労も情事(いろごと)の苦労も劫(こう)が経て居ますから、妙なところへ眼が届きますよ」「――」「佐太郎が惚気交(のろけまじ)りに話したことや、内儀と米吉が、夜も昼も奥の部屋に籠(こも)って、綾取り双六(すごろく)、鞠(まり)つき、と他愛もないことばかりして遊んでいることも、あの女が見届けてくれましたが」「それから?」「それっ切りですよ、あ、そう/\、伊豆屋の虎松が、相変らず乞食からお釣銭(つり)の来そうな風体(ふうてい)で、朝から晩まで吾妻屋のあたりをウロ/\して居まさア、後家のお染さんはそれを嫌がるまいことか」「――」「虎松は身扮(みなり)こそ悪いが、若くて丈夫そうだから、うっかり追っ払うわけにも行きませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...木綿糸を巻いて手鞠にかがった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...同級の女生徒二十人に揃ひのごむ鞠を與へしはおろかの事...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あの太った被害者の身体がゴム鞠(まり)みたいに跳んで出るわけはありません...
平林初之輔 「五階の窓」
...一つには時代一般の趣味であり殊に蹴鞠が上流の間に流行して居たので...
柳田國男 「信濃桜の話」
...是には鞠の家元の飛鳥井家の主人が参与して居る...
柳田國男 「信濃桜の話」
...麻糸でギリギリギリと巻き立てて手鞠(てまり)ぐらいの大きさになったら...
夢野久作 「爆弾太平記」
...鞠(まり)の如くに引ッくくってしまった...
吉川英治 「剣難女難」
...火の鞠(まり)を抛り投げた...
吉川英治 「私本太平記」
...鞠場でいらせられますか」鞠とあっては...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――見るからに軽快な鞠装束(まりしょうぞく)である...
吉川英治 「新・水滸伝」
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