...彼は無意識に伴ふ安詳にして鞏固なる意識を――明かに眞實を見る内省と...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...そこに有機的無強権的自治的にして而も極めて鞏固な社会生活が成立するのであると...
石川三四郎 「社会的分業論」
...二十七日の第二囘總會には不取敢再昨の紙上に電報を以て報じたる如く民黨の重鎭大石正巳氏より噴火山的大質問あり舌端火を吐いて政府に肉薄するの活劇を演じ藏相陸相外相の三相亦熱心なる答辯を試みて正午一先づ休憩したる由に候が大石氏質問の要旨に曰く今囘の財政計畫は反て財政の基礎を不鞏固にする者なり...
石川啄木 「雲間寸觀」
...しかし彼女の鞏固(きょうこ)な意力は遂にこの試煉(しれん)にも耐えて...
石原純 「キュリー夫人」
...自分の立場の保鞏(ほきよう)につとめていたのであろう...
伊丹万作 「戦争責任者の問題」
...以て国家万年(まんねん)の基礎を鞏固(きょうこ)にするという事を願わぬものはありますまい...
大隈重信 「国民教育の複本位」
...意志の鞏固(きょうこ)な男ですが...
高神覚昇 「般若心経講義」
...或る社会では組織の鞏固(きょうこ)のみに重きを置かれる時代があります...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...頗る其の統一を鞏固にしたるものに似たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...社会の根柢を鞏固ならしめざる可からず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...なんだか地質時代の鞏竜やマンモスなど思い合わされてほおえましい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...之に反して象徴は自己をますます堅く他者と結びつつ存在の基礎を鞏固にする...
波多野精一 「時と永遠」
...從順であると同時に鞏固(きやうこ)な...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...どこに自然な安定な鞏固(きょうこ)な美があろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
...地の教えに育つものは地に横たわる安泰な鞏固(きょうこ)な美を持たねばならぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それが内に向って鞏固(きょうこ)であるほど...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...いつに似げなく鞏固(きょうこ)に...
吉川英治 「日本名婦伝」
...人間としての素質を鞏固ならしめることができませんでした...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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