...と折革鞄(おりかばん)を抱え込んだ...
泉鏡花 「婦系図」
...それから鞄の蓋をしめたのであるが...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...旅客の体裁を装うために持って来ている旅行鞄(トランク)に過ぎなかったのに...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...H夫妻も徳子も皆な鞄や手提を持つて出てゐた...
田山録弥 「犬」
...「これが、わしの玉手函(たまてばこ)じゃ」彼は、不気味に笑って、陳(チャン)君の屍骸の方へ、よろよろと近より、白衣(びゃくえ)の腕をまくり、鞄から、幾本かの注射器を取出し、屍骸(しがい)に手をかけた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...中心区警察のトゥーソン巡査部長は一時二〇分過ぎに旅行鞄を抱えて階段を下りる紳士を見て不審に思い...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...シャーロック・ホームズも箱やら旅行鞄やらをいくつも運んできた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...」娘は鞄を差し出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...スーツケースと手提鞄を卓上に投げ出し...
豊島与志雄 「自由人」
...そこで革鞄(かばん)の中から刷毛(はけ)を出して塵(ちり)だらけの服を払ったあとで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...」鞄の隅には小さな箱があり...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...あいつの鞄も持ってやったっけ……でもあいつは俺の目を盗んでは...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...その鞄は、あなたが先程までいた橋の下にかくしてあるのです...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...あの男が鞄を橋の上へあげた間に...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...その時に待合所の女中か何かが見覚えのない小さな鞄を持って来たのを...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...慌てて受話器をズック鞄の中へ返したが...
夢野久作 「人間レコード」
...船員なんてな泥棒みたいな奴ばかりだからね……その鞄(かばん)は寝台の下にブチ込んでおき給え...
夢野久作 「焦点を合せる」
...母(かあ)さんは今日(けふ)鞄を開けたらもう一つ人形があるのだけれど...
與謝野晶子 「帰つてから」
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