...なお大事な標本は私が手提鞄(ハンドバッグ)に入れて帰った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...古びたる鞄(かばん)をあけて...
石川啄木 「詩」
...はじめは貴方が、当時汽車の窓から赤城山の絶頂に向って御投棄てになったという、革鞄の鍵を、何(なん)とぞして、拾い戻して、その鍵を持ちながらお目にかかって、貴下の手から錠を解いて、縫のその袖を返して頂きたいと存じ、およそ半年、百日に亙(わた)りまして、狂と言われ、痴と言われ、愚と言われ、嫉妬(しっと)と言われ、じんすけと嘲(あざ)けられつつも、多勢(たぜい)の人数を狩集(かりあつ)めて、あの辺の汽車の沿道一帯を、粟(あわ)、蕎麦(そば)、稲を買求めて、草に刈り、芥(あくた)にむしり、甚しきは古塚の横穴を発(あば)いてまで、捜させました...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...いきなり鞄を持上げ...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...それから第三に、お化け鞄と、赤見沢博士が電車の中で後生大事に抱えていた鞄――その中には杉の角材四本などが入っていた方の鞄――この両者の関係が、まだはっきりしないのであるが、これもなかなか重大問題だと思う...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...鞄のなかにギュウギュウ詰めこまれた...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...僕は川村氏の旅行鞄の中から...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...色の褪(あ)せた粗末な革鞄(トランク)をほとんど投げ出すように彼の足許(あしもと)へ置くと...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...手提鞄(てさげかばん)と膝懸(ひざかけ)と細捲(ほそまき)とを持って...
徳田秋声 「あらくれ」
...繁太の奴はさも帰りたさうに肩にかけた鞄の紐をいぢくつてたがたうとう泣きだして「ごめんなさい」とあやまつた...
中勘助 「銀の匙」
...兄と自分は手提鞄(てさげかばん)を持ったまま婦人を扶(たす)けて急いでそれに乗り込んだ...
夏目漱石 「行人」
...来る途中(とちゅう)小間物屋で買って来た歯磨(はみがき)と楊子(ようじ)と手拭(てぬぐい)をズックの革鞄(かばん)に入れてくれた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...手荷物を悉皆(しっかい)革鞄(かばん)の中へ詰め込んでしまって...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...あるいは書類鞄に入れる...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...旅行鞄をごらんでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...本を読む気も起らず鞄を枕にすると貪るやうに眠つてしまふのだ...
牧野信一 「沼辺より」
...」男は鞄を開けた...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...牀(ゆか)の上に投出してあるトランクと手提鞄である...
松本泰 「P丘の殺人事件」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??