...靴音が響いていたから、誰か来たと思った...
...靴音が近づいてきたので、すぐに立ち上がった...
...靴音が外から聞こえてくるので、窓を閉めた...
...靴音一つ聞こえない程度の音で歩きましょう...
...靴音を消すために、滑り止めのついた靴下を履くといい...
...また新たに教室へとびこんで来る生徒の靴音...
海野十三 「新学期行進曲」
...また事件か?どたどたとかけこんでくる靴音!「艇長...
海野十三 「太平洋魔城」
...その靴音が、ずっと遠くなってから、ふたりは、おずおずとふりむきました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...駈け出してくる靴音が聞こえた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...靴音はつい枕許まで近く聞えて来たが...
大杉栄 「獄中記」
...要塞のなかから重い靴音を引摺りながら一人(にん)の番兵が顔を出した...
薄田泣菫 「茶話」
...靴音(くつおと)がきこえて来た...
田中英光 「オリンポスの果実」
...太鼓の描くこの主題の伴奏としてはラッパのほかに兵隊の靴音(くつおと)がある...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...長い白暮を一寸もてあましコツコツ自分の靴音を楽しみながら歩いた...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...僕は自分の靴音を琺瑯質の無限の時間の中に刻まれる微妙な秒針のやうにおもひながら歩いてゐた...
原民喜 「魔のひととき」
...この時戛々と靴音も高く...
久生十蘭 「魔都」
...生きて行くにはすこし辛すぎる人生だったのでしょうけど」そのとき三人ばかりの酔漢が石段の踏面で乱れた靴音をたてながら降りて来...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...」と呟きながらヘレンは軽妙な靴音をたてゝ彼方此方と飛びまはり始めた...
牧野信一 「痴酔記」
...一向奈落の底に達しないではないか――などと遠くに娘の靴音を聞きながら考へてゐると...
牧野信一 「痴酔記」
...先刻人の馳けてゆく靴音が聞えたが...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...この間道を通る人の靴音をきいて...
宮城道雄 「音の世界に生きる」
...インスブルックの街は自分の靴音が響き返って...
横光利一 「欧洲紀行」
...僕等は数列の椅子に就(つい)て居る敬虔(けいけん)な信者の黙祷(もくたう)を驚かさない様にと心掛けて靴音を潜め乍(なが)ら壁画の中にリユウバンスの諸作を探して歩いた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索