...今日はカロラインまでが珍しく靴下と靴とをはいていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...我国には、どこにでもあるもの、例えば薬屋の乳鉢、煙草屋の北米インディアン、時計製造人の懐中時計、靴屋の長靴、その他僅かなのが少数あるが、この国ではあらゆる種類の店に、何かしら大きな彫刻か、屋根のある枠の形をした看板かが出ている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...來客のある時の取次の仕方から、下駄靴の揃へ樣、御用聞に來る小僧等への應對の仕方まで、艶のない聲に諄々と喋り續けるのであるが、お定には僅かに要領だけ聞きとれたに過ぎぬ...
石川啄木 「天鵞絨」
...靴足袋を脱いだままの裾短(すそみじか)なのをちっとも介意(かま)わず...
泉鏡花 「婦系図」
...靴は、泥にまみれていたようにも思われる...
海野十三 「爆薬の花籠」
...謙作は右の板の間の端(はし)についた棕櫚(しゅろ)の毛の泥拭(どろぬぐ)いで靴の泥を念入りに拭ってからゆっくりと階段をあがって往った...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...靴先よりももっと光らしています...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...靴足袋屋……これはまだ専門はできないようだが...
夏目漱石 「道楽と職業」
...御米がいつもの通り服や靴足袋(くつたび)を一纏(ひとまと)めにして...
夏目漱石 「門」
...サト子は、穿きかえの靴や、アクセサリーや、そういう小道具を入れた、モデルの仲間が化粧箱といっている大きな太鼓型のケースをさげ、参道の左手の低い石門を入ると、池のみぎわから建物の横手をまわって、入場券の売場へ行った...
久生十蘭 「あなたも私も」
...靴と双眼鏡を持ちだしてくれないか」「パパ...
久生十蘭 「一の倉沢」
...夜の外套と毛皮の靴とを着けてもらっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...大きな靴はすぽんと脱げて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...壮六 (靴音をさせて近づいて来て)おお...
三好十郎 「樹氷」
...白衣に白い靴にいたるまで凡て白ずくめの彼女らは...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...長靴をよごすまいと思つて飛び/\歩く...
森鴎外 「追儺」
...そのお辞儀の仕方やその物腰格好やその長靴の上で人を判断しようとする人々がきらいである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...尖(と)ンがり靴の白玉喬(はくぎょくきょう)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
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