...ついに彼が孵化するまで待つだけの精神的強靱さを持たなければならぬ...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...強靱で逞しい小説が書けるかもしれない...
高見順 「如何なる星の下に」
...何という心得違いをいうぞといった○春松検校の家は靱(うつぼ)にあって道修町の鵙屋の店からは十丁ほどの距離(きょり)であったが春琴は毎日丁稚(でっち)に手を曳(ひ)かれて稽古に通ったその丁稚というのが当時佐助と云った少年で後の温井検校であり...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...生気に充ちた強靱(きょうじん)な支柱を...
中島敦 「光と風と夢」
...「お紋は本当に河村靱負の娘でしょうか」「それも解ったものじゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八の痩せぎすの強靱な感じのする男でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小さい靱(うつぼ)に入れた矢が五六本...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「では先日のものを拝見しましょう」「御診察は」「献立を拝見してからです」靱負はいそいで出ていった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...途中で見えなくなりましたので」「先に家へ帰ったのではないか」「いいえ荷物が置いた儘(まま)ですからそんなことはないと思います」不吉な予感が靱負の心を刺した...
山本周五郎 「日本婦道記」
...靱負は心のうちに繰返しそう呟(つぶや)いた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...自分では松山へお供をする気だとみえます」靱負には答える言葉がなかった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...牧二郎の守をし、靱負の看病をし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...その眼で靱負をひたと覓(みつ)めながら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...靱負の持って来た手箱をあけて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...家扶(かふ)の鷺坂靱負(さぎさかゆきえ)がいて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...とにかく出頭してみたうえのことだ」「そうきまったのですか」「ほかに手段があるか」靱負は...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...航海者ヘンリ以来一世紀の間に極めて強靱な力を以て発展して来たポルトガルの東への進出は...
和辻哲郎 「鎖国」
...実際驚くべき一貫性や強靱さがあった...
和辻哲郎 「鎖国」
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