...茂少年は、余りの面白さに、つい我を忘れて、まるで夢遊病者みたいに、そのあとからついて行く...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...池には肥えふとつた緋鯉だの、真鯉だのが、面白さうに、戯(ふざ)けあつて、時々水の上へ躍り上るやうな事さへあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...勝負の面白さが、純粋(じゅんすい)に勝負だけの面白さで、その時には、恋も、コオチャアも、女も、利害も、過去も未来もなかったのです...
田中英光 「オリンポスの果実」
...要はそれが面白さに交(ま)ぜっ返しているようなものの...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...両方とも多少の面白さを持つてゐたけれども...
田山録弥 「三月の創作」
...働くことの面白さを...
豊島与志雄 「女客一週間」
...なにかそれは exchange といふことの面白さだと思ふのだが...
中原中也 「一つの境涯」
...“運命”の面白さをお話しようと思います」例の奇談クラブの席上...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...どこかちぐはぐな面白さが...
野村胡堂 「胡堂百話」
...からかつたんでせう」捨吉は少しばかり面白さうでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...達者な花嫁婆さんを見付けた相だが――」平次は面白さうに笑ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飾り皿の微小画(ミニアチュール)を眺めるほどの面白さはたしかにある...
久生十蘭 「キャラコさん」
...一読わりに面白さうなので安心...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...茶の間では妹の美智子が火鉢を囲んで何やら母と面白さうに話して居りました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...けれどもそれは物語に特有の面白さである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...科学としての面白さは次第にわかって来つつあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...たまにあってもただ「面白さ」程度の鑑賞を出ないでいます...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...隣の喧嘩を二階から見ている冷やかな面白さもある...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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