...老いたる法師 これは面妖(めんえう)な事を承るものぢや...
芥川龍之介 「往生絵巻」
...面妖(めんえう)な面(つら)を出してゐやがる始末よ...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...雑兵かとみれば錦のひたたれを着して候――と面妖気に言ったあの言葉を憶い出して苦笑を禁じ得ないのである...
上村松園 「髷」
...そして面妖にも、青色の極東を中心とする大地図が消え失せて、あとには始めにみた花鳥の図が、何事もなかったように壁間に掛っていた...
海野十三 「流線間諜」
...面妖(めんよう)な顔をして...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...こいつあ面妖(めんよう)だわい...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...はて面妖(めんよう)な」「わたしよりおまえさんは...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...夢に、アメリカへ渡つて、ドーミグラスといふ町で、知つたやうな知らないやうな人に会つて一問題をひきおこした、はて面妖な...
種田山頭火 「行乞記」
...お銀様は面妖(めんよう)な相手共だと心に感じながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...その花を面妖がるのが変な話でなくてなんとしようぞ...
中原中也 「心理的と個性的」
...誠にもって不思議とも面妖ともいうべき次第であった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...この基督教国で大総帥(ゲトマン)からの上書を悪魔がかつ浚つて行つたなどといふ面妖な話は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それに麺麭を一り取りそへて、やをら、口へ持つていつたつもりだつたが、はて面妖な、それは自分の直ぐ脇にゐた奴の口へ入つてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ナント面妖な話ではないかえ...
夢野久作 「名娼満月」
...その頃までは日本人しか使わない麦味噌の臭気(におい)がするとは……ハテ……面妖な……と思ったのが大金儲(おおがねもうけ)の緒(いとぐち)であったとは流石(さすが)にカンのいい千六も...
夢野久作 「名娼満月」
...面妖(めんよう)な奴かな...
吉川英治 「三国志」
...面妖(めんよう)な」「爺...
吉川英治 「私本太平記」
...はアて面妖(めんよう)な? ……」李逵(りき)はまだ酔っている...
吉川英治 「新・水滸伝」
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