...また史料の多くは多方面をもつ国民生活のその全方面に関する記述を具えているものではなく...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...素朴といわるべき半面をもつものであり...
津田左右吉 「日本歴史の特性」
...ばあやは紫の風呂敷につつんだ汚い帳面をもつてきて「これになにもかも書いたります」といふのであけてみたら明治二十二年ごろからの夢やなぞをいろんな手でごたごたに書いてある...
中勘助 「銀の匙」
...いわゆる宮廷音楽という形で新たな面をもつのである...
中井正一 「美学入門」
...それで尾根は背※で左右に方向の違う面をもつから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...私に書面をもつて告げられたのであつた...
蜷川新 「天皇」
...さて之等に比較する時いかにこの歌が特殊面をもつた近代的のものであるかが分るであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...……我々はさうした方向とは反対に各種の複雑な側面をもつ全的芸術現象をこそ芸術の姿として見...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...万豊の栗拾にゆくには面をもつて行くに限ると子供たちが相談してゐたが...
牧野信一 「鬼涙村」
...「皆な面をもつて喜んでゐるね...
牧野信一 「鬼涙村」
...それ故に豐富な思想によつて生かされてゐる哲學は「理窟でなしにわかる」といふ方面をもつてゐる...
三木清 「哲學はやさしくできないか」
...存在としての歴史は事實としての歴史に對して否定的に對立する方面をもつてゐるといふことである...
三木清 「歴史哲學」
...歴史的時間はこのやうにして事實的時間によつて制約される方面をもつてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...歴史的時間はたしかに自然的時間に制約される方面をもつてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...情意はいま述べた通り存在が事實に對してはたらきかける主體的な意味を現はすものとしてたしかに存在によつて規定される方面をもつてゐる...
三木清 「歴史哲學」
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