...或いは背中一面の皮膚を売りなどして...
海野十三 「大脳手術」
...恐らく堅い甲冑を着けてゐない枝の先は表面の皮の底まで通る寒さのために枝ごと死んでしまふのだらうと思ひます...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...お主(ぬし)の面の皮にも驚くぜ! 飛び上がれ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...別にそれほど面の皮が厚くはないからなあ! ところで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...面の皮の厚いもので...
直木三十五 「死までを語る」
...一方口(いっぽうぐち)ばかし堅(かた)めたって、知らねえ中(うち)に、裏口からおさらばをきめられちゃ、いい面の皮だ...
永井荷風 「狐」
...残されたわたしたちこそ全くいい面の皮...
中里介山 「大菩薩峠」
...私の侮辱に平然として屈せぬ面の皮がありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「だけど御正月早々御前さんも随分好い面(つら)の皮さね」「好い面の皮鯉(こい)の滝登りか」先刻(さっき)から傍(そば)に胡坐(あぐら)をかいて新聞を見ていた比田は...
夏目漱石 「道草」
...白粉(おしろい)で面の皮が焼けてる阿婆摺(あばず)れさ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...どうせ普段から滅茶苦茶なんぢやありませんか――好い面の皮だア長男だなんて!」彼は...
牧野信一 「鏡地獄」
...表面の皮がまず容易にとれる...
牧野富太郎 「植物知識」
...面の皮を千枚張りにしてあやまるつもりで恐る恐る頭へ手をやって...
正岡容 「寄席」
...面談せば存分いいて面の皮を剥(は)ぐべしと思いしが...
南方熊楠 「十二支考」
...その表面の皮を一枚めくって...
夢野久作 「一足お先に」
...似せ天か本天かわからぬやつにまで引つたくられるのだからいゝ面の皮だ...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...犬養毅以上の面の皮で描くんぢやないか――などと云つてよく私をからかふ...
吉川英治 「折々の記」
...たいがいな面の皮の人でも...
吉川英治 「くせ」
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