...ロシア革命などの影響もあってデモクラシーが思想界を風靡(ふうび)した時代で...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...豊(ゆたか)な頬(ほお)に艶(つや)やかに靡(なび)いて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...遠(とほ)く蘆(あし)が靡(なび)けば...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...眞間の江や先づ引く汐に背き得ず靡く玉藻はすべなし吾君(わぎみ)いたづらに言(こと)うるはしみ何せんと君が思はむ思ひ若しも手古奈は詞には判然と言うて居れど...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...檣(マスト)に高く英国旗(ユニオンジャック)を靡(なび)かせたイキトス号はいよいよ巨体を揺すぶって埠頭を離れ始めたが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...雲の白く靡いてゐる故郷の藁屋のさまがはつきりとあらはれて見えた...
田山花袋 「道綱の母」
...暫くすると低い丘の裾は両方から靡き落ちて...
田山録弥 「モウタアの輪」
...たとえば近代物理学の領域を風靡(ふうび)した「波動力学」のごときもその最初の骨組みはフランスの一貴族学者ド・ブローリーがすっかり組み立ててしまった...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...今や原子に關する研究は 世界を風靡している...
長岡半太郎 「プランク先生の憶い出」
...毫(がう)も其(そ)の力(ちから)を落(おと)さぬ疾風(しつぷう)は雜木(ざふき)に交(まじ)つた竹(たけ)の梢(こずゑ)を低(ひく)くさうして更(さら)に低(ひく)く吹靡(ふきなび)けて居(を)れど棟(むね)はどうしても見(み)えなかつた...
長塚節 「土」
...病みほうけたように靡きふし...
中村清太郎 「山岳浄土」
...」鏡の中なる遠柳(とおやなぎ)の枝が風に靡(なび)いて動く間(あいだ)に...
夏目漱石 「薤露行」
...山にはびこる樹(き)がさあと靡(なび)いた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...大路の柳月のかげに靡(なび)いて力なささうの塗り下駄のおと...
樋口一葉 「十三夜」
...やさしい枝(えだ)を風(かぜ)に靡(なび)かせはじめます...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...煙草の煙が近く三人の前に靡くのは長閑であつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...町のうわさを風靡(ふうび)していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この木とは思えぬほどのたけ高い梢を表わして咲き靡いているのもあれば...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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