...男は少許(すこし)離れて鋼線(はりがね)の欄干に靠(もた)れた...
石川啄木 「鳥影」
...つまり誰某(たれそれ)は誰某に靠(よ)って伝えられるのであるから...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...僕の方でも靠れかかつて見るの...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そしてがっくりと疲れを覚えて喘(あえ)ぐようにじっとちゃぶ台に靠(もた)れていた...
橘外男 「逗子物語」
...欄干に靠(もた)れて蹲踞(うずく)まっていた幸子は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...用もないのに机に靠(もた)れて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...もう胸のあたりへ靠(もた)れかかって来て...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...昔のスカル今のアスカルの三家村(さんかそん)山に靠(よ)りて白し...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...「ここにも画が出来る」と柱に靠(よ)れる人が振り向きながら眺(なが)める...
夏目漱石 「一夜」
...ただ天地の真理を発見したいなどと太平楽を並べて机に靠(もた)れて苦(にが)り切っているのもある...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...それから椅子(いす)の脊(せ)に坊主頭(ぼうずあたま)を靠(も)たして...
夏目漱石 「それから」
...半(なか)ば柱に身を靠(も)たせたお延が...
夏目漱石 「明暗」
...やつと椅子に靠れるやうにして...
堀辰雄 「「エル・ハヂ」など」
...細木夫人は自分が一人の見知らない青年の腕にほとんど靠れかかつてゐるのに...
堀辰雄 「聖家族」
...倒れかかつて靠れ合つてゐるのや...
室生犀星 「京洛日記」
...机に靠(もた)れたが...
森鴎外 「大塩平八郎」
...体を靠(もた)せて休むだけの固い物もありません...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...うしろは斜谷に靠(よ)り...
吉川英治 「三国志」
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