...静子は鋼線(はりがね)の欄(てすり)に靠(もた)れて見送つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...二人は鋼線(はりがね)を太い繩にした欄干に靠(もた)れて西日を背に受け乍ら...
石川啄木 「鳥影」
...大勢の人が三太太の裏窓に靠(もた)れて...
魯迅 井上紅梅訳 「兎と猫」
...映写中の森閑(ひっそり)とした休憩室に少年と肩を並べて靠(もた)れていると...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...中硝子(なかガラス)ノ中ヲ覗クト妻ガ不安定ナ姿勢デ食卓ニ靠(もた)レテイタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...「あの女」の看護婦は依然として入口の柱に靠(もた)れて...
夏目漱石 「行人」
...敷居際(しきいぎわ)で背中を障子(しょうじ)に靠(も)たせていた...
夏目漱石 「こころ」
...それから椅子(いす)の脊(せ)に坊主頭(ぼうずあたま)を靠(も)たして...
夏目漱石 「それから」
...ただ主人だけは前の通り大きな丸火鉢に靠(もた)れて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...半(なか)ば柱に身を靠(も)たせたお延が...
夏目漱石 「明暗」
...背後から靠掛(もたれかか)る樣に抱きついて密接(ぴつたり)顏を押し附けると...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...腹立しそうに机に靠着(もたれかか)ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ふっさりと髪(かみ)を肩(かた)へ垂らした少女が物憂(ものう)げに靠(もた)れかかっているのを認め...
堀辰雄 「美しい村」
...それに靠(もたれ)れかかった...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...そうして籐椅子に靠(もた)れながら...
堀辰雄 「晩夏」
...この椅子に靠(よ)っている2700家の長老の萎びた手に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...千鶴子は後ろのドアの方を向いてから顔を矢代の肩へ靠らせたが...
横光利一 「旅愁」
...其処の壁に靠(もた)れて...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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