...彼女の頭はわしの肩に靠(もた)れて...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...竹婦人(ちくふじん)に靠(もた)れながら...
芥川龍之介 「酒虫」
...藥局の椅子に靠(もた)れて...
石川啄木 「鳥影」
...靜子は鋼線(はりがね)の欄に靠(もた)れて見送つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...やがて後(うしろ)にぞ靠(よりかか)りける...
泉鏡花 「縁結び」
...そしてがっくりと疲れを覚えて喘(あえ)ぐようにじっとちゃぶ台に靠(もた)れていた...
橘外男 「逗子物語」
...中硝子(なかガラス)ノ中ヲ覗クト妻ガ不安定ナ姿勢デ食卓ニ靠(もた)レテイタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...欄干に靠(もた)れて蹲踞(うずく)まっていた幸子は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...足の突先(とっさき)でスリッパをおもちゃにしながら椅子に靠(もた)れる始末ですから...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...たまたま彼女が空涙を流しながら靠(もた)れかかって来たりすると...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...もう胸のあたりへ靠(もた)れかゝつて来て...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...私の膝(ひざ)の上へ仰向きに上半身を靠(もた)せかけて...
谷崎潤一郎 「秘密」
...しずかに脇息(きょうそく)に靠(もた)れているであろうその冷やかな美しい目鼻立ちを空(くう)に描いた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...ぼんやり私の家の土蔵の白壁に身を靠(も)たせて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...敷居際(しきいぎわ)で背中を障子(しょうじ)に靠(も)たせていた...
夏目漱石 「こころ」
...しかし聴かないよりましじゃないか」「聴かない方がましなくらいだ」小林は嬉(うれ)しそうに身体(からだ)を椅子(いす)の背に靠(もた)せかけてまた笑い出した...
夏目漱石 「明暗」
...細木夫人は自分が一人の見知らない青年の腕にほとんど靠(もた)れかかっているのに...
堀辰雄 「聖家族」
...お前がいつも私の腰かけることにしている椅子に靠(もた)れたまま...
堀辰雄 「楡の家」
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