...自我を捨てて非我を立することを奉仕と解するは非常なる誤解である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...それ故この自我にぞくする方法は当然非我にぞくする対象を優越すると...
戸坂潤 「科学方法論」
...自我が非我に対すると同じに吾々は存在に対するかも知れない...
戸坂潤 「科学方法論」
...非我と同様の趣で取り扱われ得る部分が出て参ります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...非我の方へ分類しても差し支ないと云う結論になります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...または番頭の態度が非我を明らめようとする態度であるから...
夏目漱石 「創作家の態度」
...我の態度が我から非我に向って働らく以上は...
夏目漱石 「創作家の態度」
...ただ吾人の知識が非我の世界において広くなったと云う事は云われます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...しかし非我の世界は器械的法則の平衡を待って始めて落ちつくものであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...その気分を起してくれる非我の世界の形相が具(そなわ)っておらん事があります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...つまり非我の世界を支配する器械的法則が我の気分に応じて働いてはくれません...
夏目漱石 「創作家の態度」
...すなわち自分がかくなりたいとかねがね希望していたかのごとき気分を生ずるときの非我の形相を...
夏目漱石 「創作家の態度」
...客観的なる非我の世界に見出そうとすると十の気分を一の形相で代表させて...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この客観的に非我の関係を明めるにつけて生ずる付属物を intellectual sentiment と云います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...非我の事相を任意に建立(こんりゅう)するのとの差になります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...非我の事相を無我無心に観察する能力は全く発達しておらなかったらしいと思います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...必ずしも対象の自我と非我とに有るのでなく...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...長槍(ちやうそう)大劍(たいけん)非我事(わがことにあらず)把レ毫(ふでをとつて)欲レ報(むくはんとほつす)聖明君(しやうめいのきみ)と云ふのがあるが...
吉川英治 「折々の記」
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