...自我を捨てて非我を立することを奉仕と解するは非常なる誤解である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...夫はどこまで行っても「非我」に撞着せざるを得ない非我は茲では却って自我を制限するものとして現われる...
戸坂潤 「辞典」
...(最前申した非我)の一部分を知る料に使うのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...非我のうちに酒と云うものがあって...
夏目漱石 「創作家の態度」
...一は非我が主、我が賓(ひん)という態度で、一は我が主、非我が賓と云う態度とも云えます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...非我の属性たる色と認め...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この色とこの音は同一体の非我が兼ね有していると云う事実には比較的無頓着(むとんじゃく)でいられます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この色もこの音も同一非我の属性であると綜合すれば...
夏目漱石 「創作家の態度」
...その気分を起してくれる非我の世界の形相が具(そなわ)っておらん事があります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...客観的なる非我の世界に見出そうとすると十の気分を一の形相で代表させて...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この客観的に非我の関係を明めるにつけて生ずる付属物を intellectual sentiment と云います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...したがって自己の過去の愛と他人の愛とは等しく非我の経験と見傚し得ます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この無形無臭の情操に相応するような非我の事相を創設するのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...しかし文字の上でこそ真偽はありますが、非我の世界、すなわち自然の事相には真偽はありません...
夏目漱石 「創作家の態度」
...客観が「非我」を意味していることである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...必ずしも対象の自我と非我とに有るのでなく...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ライプニツにおいてはそこにあるすべてのものは非我である...
三木清 「認識論」
...自我がみずからの抵抗として定立する非我もなおかつ観念的なる性格を失うことがない...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
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