...人間の心の奥底にある極度に非情なものを...
梅崎春生 「桜島」
...何もかも投げ出すような強い非情な心のすぐその裏に...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...ヴォートランはひたすら非情な薄笑いを浮かべていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...冷酷非情な貴公子から駆け出しの放蕩者との遊びに...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...非情なまでに折目正しい...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...あさひは非情なほど冷静で...
久生十蘭 「虹の橋」
...非情な方だと思っていましたが...
久生十蘭 「肌色の月」
...何と非情なお言いよう...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...途方もない非情な言葉を放つてしまつた...
牧野信一 「浪曼的月評」
...どれほど非情な人間にも...
山本周五郎 「失蝶記」
...いかなる非情な主知主義者といえども持ち合せているにちがいないその感情――感情をパスカルは神の恩寵物だという...
横光利一 「夜の靴」
...われにもあらぬ非情な笑いが口へ出てきた...
吉川英治 「私本太平記」
...しかし隠岐への旅も、ようやく半途(はんと)、明日からはまた、非情な旅路です...
吉川英治 「私本太平記」
...いや後ろへ連れてきた母子(ふたり)に代り、非情な父、非情な男の、仕打ちを責めるかのようだ...
吉川英治 「私本太平記」
...驚くべきことにも驚けなくなった非情な唇をそらし合って...
吉川英治 「私本太平記」
...非情な実父と恨んでいるのか...
吉川英治 「私本太平記」
...世はあげて非情な時代だったのだ...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...歴史は非情なほど後人へものを語るに冷厳である...
吉川英治 「随筆 新平家」
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