...青青とうつくしい空をごらん...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...それを青青としげったあしの葉のあいだからすきみしました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...頭は青青してゐて...
太宰治 「陰火」
...庭の方には天鵞絨のやうな草が青青と生へてゐた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...お堂のわきの障子のたつてるところへいつて「お頼み申します」といつたら「はい」といつて頭を青青と剃つた若い坊さんが顔をだした...
中勘助 「銀の匙」
...高原の草に坐つてあなたはなにを眺めてゐるのかあなたの思ひは風にながれはるかの市街は空にうかべるああ ぼくのみひとり焦燥してこの青青とした草原の上かなしい願望に身をもだえる...
萩原朔太郎 「青猫」
...我我もまた自然と共に青青しくならうとしてゐる...
萩原朔太郎 「宿命」
...どこを見ても青青としていて気持がいいし...
林芙美子 「お父さん」
...そこここに青青としてゐた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...竜のひげが一そう青青と池のまはりを幾段にも縁取つてゐる...
室生犀星 「名園の落水」
...母は眉の痕の青青した四十代の色の白い人であった...
室生犀星 「幼年時代」
...始めて松柏の青青として色を變ぜず百木と異なるを知る」と曰へり...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...縮れた窪みにまだ水気を溜めて青青と匂っている...
横光利一 「夜の靴」
...青青とした牧草が一面に花筒を揃え氷河の下まで這い連って消えている...
横光利一 「旅愁」
...マロニエの木が隙間もなく青青(あをあを)と両側に立つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...芝草の青青(あを/\)とした三笠山の様な丘の上にある層楼(そうらう)の石の色を夕暮に見上げた感じは好かつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...弱い朝日の光が霧を透すので青青(あをあを)とした水が...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...満園の青青した楡の木立が...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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