...下(しも)は露命も繋(つな)ぎ難い乞食(こじき)非人(ひにん)にまで及んでいた...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...しかし今は貧乏なりに兎(と)に角(かく)露命を繋(つな)いでゐる...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...私は洋琴(ピアノ)のお蔭で露命を繋いだんですからね...
薄田泣菫 「茶話」
...辛ウジテ露命ヲツナイデルノサ」「ソンナコトガアルモンデスカ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...露命をつなぐ――それで私はけつかうだ...
種田山頭火 「其中日記」
...なんとか露命をつなぎ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...現に科学者哲学者などは直接世間と取引しては食って行けないからたいていは政府の保護の下に大学教授とか何とかいう役になってやっと露命をつないでいる...
夏目漱石 「道楽と職業」
...蓄音機の代理をする教師が露命をつなぐ月々幾片(いくへん)の紙幣は...
夏目漱石 「野分」
...富岡はそれでやつと露命をつないだ...
林芙美子 「浮雲」
...飴玉と板昆布(いたこんぶ)で露命をつなぐ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ようやく露命をつないでいるという惨状なんです...
久生十蘭 「魔都」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...タンポポの根なぞを掘って来て露命を繋いでいたというのだから驚く...
夢野久作 「近世快人伝」
...とうとう沓売りや蓆織りを生業(なりわい)としてからくも露命をつなぐまでに落ちぶれ果てていたのであった...
吉川英治 「三国志」
...つい露命もつなぎかねていた始末です...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ露命をつなぐに足りる程度に胃の腑(ふ)をしのいで来たに過ぎまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...露命もほそぼそ凌(しの)いでいるありさまなのに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ここに細々露命をつないでいた老僧らも...
吉川英治 「新・水滸伝」
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