...他人(ひと)の残りものを食べて露命をつなぎ...
モオパッサン 秋田滋訳 「親ごころ」
...下(しも)は露命も繋(つな)ぎ難い乞食(こじき)非人(ひにん)にまで及んでいた...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...「ろ」の部「ろめい」(露命)などいふ語に出であふぞ袖の露なる...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...ついには露命をつなぐことさえ容易でなくなる...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...一代目の喜兵衛は乳母の小供の覚助(かくすけ)と云う者の世話になって露命を繋(つな)いでいたが...
田中貢太郎 「四谷怪談」
...莫斯科(モスコウ)に近づくにつれてだんだん皿とフォウクだけになってしまうし――とにかく欧羅巴(ヨーロッパ)へ行きつくまで何とかして露命をつなぎ...
谷譲次 「踊る地平線」
...蝗(いなご)と草の根によって露命をつないできたのだから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...東京にてはいよ/\米の配給なくなり粗惡なるパンにて人民露命をつなぐやうになりしとの噂あり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...しかしたしかに、七人の露命は、梅雨の間を、それでつないだ...
吉川英治 「折々の記」
...露命をつないでいたはかない身じゃ...
吉川英治 「三国志」
...一体どうして露命を繋(つな)いでいるやら...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ露命をつなぐに足りる程度に胃の腑(ふ)をしのいで来たに過ぎまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...母子(おやこ)二人の露命をつないでいたもので――と平蜘蛛(ひらぐも)のようにあやまりぬくのであった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...露命をつないでいたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――城中の大牢にある二人の者の露命につつがなかれと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...露命の糸をつむいで来ようぞ」老母は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...露命をつないだ馬の沓の恩は忘れそうじゃと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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