...僕はもつともつと自分の生活を露出する勇氣を養はなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...日本人が肉体を露出するのは入浴の時だけで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...もともと俳句や文章にも自分の感情を露出する弊の多かった過去の自分を顧みて...
高浜虚子 「俳句への道」
...女房のスカアトの裾(すそ)から露出する骨張った脚を見ながら...
太宰治 「女の決闘」
...その護衛のかたがたの中には急に眼を見張りあるいは眉(まゆ)を顰(ひそ)めてその近よるものが何を言い出すかといったような緊張と不安の表情を正直に露出する人もあった...
寺田寅彦 「柿の種」
...現在の日本のジャーナリズムがその魔術の呪縛(じゅばく)に破綻(はたん)を示してときどき醜いしっぽを露出するのはいわゆる科学記事の方面において往々に見受けられるのは注意すべき現象である...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...あるいは地震による海底の隆起によって海中に島が現われあるいは暗礁が露出する現象...
寺田寅彦 「神話と地球物理学」
...笑うと出っ歯の齦(はぐき)の露出するのも気になったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...総決算としての印象(之はおのずから露出するのだ)こそが...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...私は凡てを露出する外はない...
豊島与志雄 「女人禁制」
...かの肉体の一部分を露出する風を恥としないのである...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...オルソクロマティック・フィルムとパンクロマティック・フィルムを重ねあわせて同時露出する方法のこの色彩映画が...
中井正一 「色彩映画の思い出」
...少しく赭岩の露出するところ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...兎に角死に対する人間の心理は弱点ばかりを露出するものとみえる...
北條民雄 「続癩院記録」
...彼は草で編んだ蓑のやうなものを着て露出する首筋やら手脚は真黒に塗つてゐた...
牧野信一 「創作生活にて」
...偉大の化石動物多き地を毎度風雨で洗い落して夥しく化石を露出するを竜が骨を蛻(ぬぎか)え風雨を起して去ると信じたので...
南方熊楠 「十二支考」
...そうやって歯を歯ぐきまで露出するのが粋だとされている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――背と胸とを共に見るときのあの胴体の完全さ――あの腕も腰も下肢もすべて横から見られたときにその全幅の美を露出する...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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