...日本人が肉体を露出するのは入浴の時だけで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その護衛のかたがたの中には急に眼を見張りあるいは眉(まゆ)を顰(ひそ)めてその近よるものが何を言い出すかといったような緊張と不安の表情を正直に露出する人もあった...
寺田寅彦 「柿の種」
...現在の日本のジャーナリズムがその魔術の呪縛(じゅばく)に破綻(はたん)を示してときどき醜いしっぽを露出するのはいわゆる科学記事の方面において往々に見受けられるのは注意すべき現象である...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...笑うと出っ歯の齦(はぐき)の露出するのも気になったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...社会有機体説は多くの根本的な非科学的諸点を露出するだろう(そしてこの点は或る程度までクロポトキンの有機体説に就いても同じである)...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...国家総動員体制に於ける精神的文化的な弱点の一端を露出するもので...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...私は凡てを露出する外はない...
豊島与志雄 「女人禁制」
...かの肉体の一部分を露出する風を恥としないのである...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...唯一條の岩面を露出するもの...
長塚節 「草津行」
...骨が露出するほど...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...帽子を飛ばして禿頭を露出する奴...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...兎に角死に対する人間の心理は弱点ばかりを露出するものとみえる...
北條民雄 「続癩院記録」
...胸から肩から背中迄を露出するのであるから...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...彼は草で編んだ蓑のやうなものを着て露出する首筋やら手脚は真黒に塗つてゐた...
牧野信一 「創作生活にて」
...得手吉とは男勢の綽号(あだな)だが猴よくこれを露出するからの名らしく...
南方熊楠 「十二支考」
...現実に露出するものは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...女はオッパイ小僧も瞠若たる肌を露出する時に...
吉川英治 「随筆 新平家」
...――背と胸とを共に見るときのあの胴体の完全さ――あの腕も腰も下肢もすべて横から見られたときにその全幅の美を露出する...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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