...雨のたる木に露の葺(ふ)き草」いづれも「家(いへ)」に生命を感じた古(いにし)へびとの面目(めんもく)を見るやうである...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...過る日露の役に第五聯隊に從つて...
石川啄木 「鳥影」
...その結婚披露の饗宴(きやうえん)の卓上での出来事...
相馬泰三 「夢」
...かれは『死なば秋露のひぬまぞおもしろき』といふ感興(かんきよう)を貴んだ旧式な辞世を残して...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...くづをるさまはあらねども哀れをこむるまなじりに帶ぶるや露の玉かつらかしらを垂れて乙女子は――...
土井晩翠 「天地有情」
...朝露の間(ま)は子供に書(ほん)を教え...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その夜露のおりた水で顔を洗ったら...
豊島与志雄 「崖下の池」
...そしてしっとりと露の下りた草木の葉が...
豊島与志雄 「土地」
...それが円く大きく拡がって露のしずくを宿す頃には...
豊島与志雄 「蓮」
...――畳む羽に置く露の重きに過ぎて...
夏目漱石 「薤露行」
...夫婦とも毎朝露の深い景色(けしき)を喜んだ事もあるし...
夏目漱石 「門」
...露の深い路地、下水に半分身を落して、乙女の身體は斜(なゝめ)に歪(ゆが)み、裳(もすそ)の紅と、蒼白くなつた脛(はぎ)が、淺ましくも天に冲(ちゆう)してゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花瓣(くわべん)の上の露の玉を賞する爲めか花の塊の方に身を屈めたりしながら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...われは露のしたたる苔の耳もちたる愚人なりしとおお女神よ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...それにしても自分のところへ披露のしらせひとつこないとは――...
正岡容 「小説 圓朝」
...乃木将軍の幕僚として日露の役に走(は)せ参じ帰って来てから軍服で高座へ押し上がり...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...ほのかにも軒ばの荻(をぎ)をむすばずば露のかごとを何にかけましその手紙を枝の長い荻(おぎ)につけて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...消え留まるほどやは経(ふ)べきたまさかに蓮(はちす)の露のかかるばかりをと言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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