...持(もち)ぬしの札(ふだ)も立(た)たずに好(す)きなまゝ路傍(みちばた)の其(そ)の細流(さいりう)に露(つゆ)を滴(したゝ)らして居(ゐ)るのである...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...二葉亭は芸術的に露西亜の勝(すぐ)れた世界的大作に負う処があっても思想的に露西亜から学ぶべき何物をも与えられなかった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...あかつき露に髮ぬれて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...一人残らず夜露がしっとりするまで往来に床几を出して腰をかけているか...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...どうせ露見する事なのに...
太宰治 「東京八景」
...露語と朝鮮語の宣伝びらや...
林不忘 「安重根」
...七月、露艦長崎に来る...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...されば支那小説の事に関してはわれもまた露伴子と共に決して人後に落つるものならずと言ふ...
永井荷風 「書かでもの記」
...例へば日露戰爭の當時世界の同情を引く爲めには外國に向つて妙に取り立てゝ日本の軍人中にもクリスト信者の多い事を申譯らしく廣告しながら外に見えない處では依然として舊弊を固持しやうとして居る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...「御前達も尻を捲(まく)るが好い」「厭(いや)な事」僕は山賊のような毛脛(けずね)を露出(むきだ)しにした叔父と...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...三番目には露国文豪トルストイ伯傑作「千古の雪」と云うのと...
夏目漱石 「門」
...Kがすぐにも自分の秘密を暴露できるというのに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...披露式の祝いの席に連なるものは...
久生十蘭 「金狼」
...たくさんの鳥がこの大きな家々の縁(えん)がわや露台(ろだい)をかくれ場(ば)にするのでした...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...極東露西亜帝国を建設し...
夢野久作 「暗黒公使」
...細い露地のドブ板を踏んでいると...
吉川英治 「江戸三国志」
...心外な顔いろを露骨に示して...
吉川英治 「源頼朝」
...夜露(よつゆ)に濡(ぬ)れた草(くさ)が...
若杉鳥子 「彼女こゝに眠る」
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