...あたりの霜枯れにいく匹もイナゴがしがみついてまだ死なずにいる...
伊藤左千夫 「落穂」
...霜枯れのしずかなこのごろ...
伊藤左千夫 「河口湖」
...・霜枯れの菜葉畑も春がうごいてゐる雨・ここでもそこでも筵織る音のあたゝかい雨二月六日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...宅(うち)の庭には何もなくなった霜枯れ時分にここへ来ると生まれかわったようにいい心持ちがする...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...反魂香(はんごんかう)の黄や澤桔梗の紫や其他名を知らぬ草花が霜枯れかゝつた草を彩どつて居る...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...霜枯れの草原が遠くまで透し見られた...
豊島与志雄 「反抗」
...野の草葉はもう霜枯れていた...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...霜枯れの頃になると...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...夕暮れの寒風が楡(にれ)の最後の霜枯れ葉を吹き払うころになると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わたしは霜枯れした草の間にも何やら小さな花をつけた雑草があるのを見つけて...
永井荷風 「畦道」
...それに引替えて麦は陸上に霜枯れの時代から蒔(ま)き初め...
中里介山 「百姓弥之助の話」
......
野口雨情 「おさんだいしよさま」
...鼬の嫁入り今夜は鼬の嫁入りだ鼬に長持貸してやれ厩(うまや)の うしろの篠籔に鼬が提灯つけてゐた厭の うしろの 篠籔は霜枯れ篠籔おお 寒い今夜は鼬の嫁入りだ鼬に駒下駄貸してやれ...
野口雨情 「十五夜お月さん」
...霜枯れた風致(ふうち)の中に...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...霜枯れのした柳の並木は剣光帽影(けんくわうばうえい)で取囲まれて居る...
平出修 「畜生道」
...霜枯れた草を吹きたおしていた...
本庄陸男 「石狩川」
...霜枯れの庭をながめている時であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その日は霜枯れの野原を通る馬や車を無数に見ることができた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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