...霜は夢に打手(うつて)のかかるを見...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...おちついて雪と私・ほいなく別れてきて雪の藪柑子・つららぶらさがらせてやすらけく生きて大根みんなぬかれてしまつた霜・けふも鴉はなく寒いくもり・ハガキを一枚ぬかるみのポスト一月廿九日雪...
種田山頭火 「其中日記」
...雪と窓ガラスの霜の花をとおしてさしこんだ冬の太陽が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「少年たち」
...霜天(そうてん)の晨鐘(しんしょう)に目を醒(さま)すを欲せず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...霜雁月に叫んで人静なるの時...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...霜の壮観をはじめてみたのもこのころだ...
中村清太郎 「山岳浄土」
...その中で人工霜が人工雪にと発展して行った...
中谷宇吉郎 「二つの序文」
...前に示した人工霜の装置を少し改める必要がある...
中谷宇吉郎 「雪」
...面目次第もございません」入って来たのは乳母(ばあや)のお霜でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庭の霜柱にも何の變りもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...或る霜の朝水仙の作り花を格子門(かうしもん)の外よりさし入れ置きし者の有けり...
樋口一葉 「たけくらべ」
...霜ふりロース中々うまし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...また霜解けの道なので長靴ばかりを素足に穿いてゐた...
牧野信一 「沼辺より」
...霜の白さを強く現さんとの工夫なり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...長く霜のように輝いて動いて行く兵士たちの鉾先(ほこさき)を見詰めていた...
横光利一 「日輪」
...例の万太郎主従が根城としている錦霜軒の方へ足を運んでいる...
吉川英治 「江戸三国志」
...秋霜(あきしも)の下(お)りた山国のあさは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...野霜の具足師(ぐそくし)とよばれている...
吉川英治 「平の将門」
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