...さうしてそれと同時に霜げた赤鼻と数へる程の口髭とが何となく一味(いちみ)の慰安を自分の心に伝へてくれるやうに思はれた...
芥川龍之介 「芋粥」
...予らふたりは霜柱の山路を...
伊藤左千夫 「白菊」
...お霜婆さんは皺の多い顏に又血を上せて騒いだ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...お霜婆さんも遂に同居するやうになり...
高濱虚子 「續俳諧師」
...捨炭(ボタ)山が見えだした枝をさしのべてゐる冬木物乞ふ家もなくなり山には雲あるひは乞ふことをやめ山を観てゐる述懐笠も漏りだしたか霜夜の寝床がどこかにあらう熊本にて安か安か寒か寒か雪雪昭和六年...
種田山頭火 「草木塔」
...その霜にも雪にもめげぬ艶のよい葉...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...または半ば霜枯れた野の草葉に至るまで...
豊島与志雄 「秋の気魄」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...秋になると彼女の姿は初霜のように生き生きとなり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...一ト月と同じ職も無くて霜月より春へかけては突羽根(つくばね)の内職...
樋口一葉 「たけくらべ」
...まあ此霜夜(このしもよ)に屋根傳(やねづた)ひ...
樋口一葉 「われから」
...霜葉ハ紅ナリレ於ヨリモ二二月ノ花一...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...シロヨモギの色が殆んど霜のように白かったのである...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...あわれにも震える霜がれの木の葉のように...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...霜月も神無月も大体同じ事なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...霜月二十三夜をもって稲の収穫に伴なう物忌の祭を行う例が多く...
柳田国男 「海上の道」
...錦霜軒から導かれて来た徳川万太郎で...
吉川英治 「江戸三国志」
...まだ霜ばしらのある湿地を...
吉川英治 「御鷹」
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