...その又(また)包(つつ)みを抱(だ)いた霜燒(しもや)けの手(て)の中(なか)には...
芥川龍之介 「蜜柑」
...まったく、雪だるまが心の底からよろこびそうな、霜の多い、きびしい寒さでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪だるま」
...そして冬の霜が人の皮膚を燒きつけるやうな冷たさを帶びながら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...夥(おびただ)しい霜解けで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...霜と風とで、人間の手足も、土の皮膚(はだ)も、悉く皹(ひび)赤(あか)ぎれになる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...霜枯れの叢からは...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...凌霜子來話...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
......
永井荷風 「日和下駄」
...どれ程(ほど)白(しろ)く霜(しも)が結(むす)んでも草木(さうもく)の活力(くわつりよく)は動(うご)いて止(や)まぬ如(ごと)く...
長塚節 「土」
...そしてそれは地上の普通の霜柱の構造と完全に一致する...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...少納言は霜ふる野辺にすて子の身の上成るべし...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...垣の菊は霜にいたんで...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...旧日重陽日、伝レ杯不レ放レ杯、即今蓬鬢改、但愧菊花開、北闕心長恋、西江首独回、茱萸賜二朝士一、難下得二一枝一来上、人世悲懽自不レ同、莫三将二一様一看二西風一、今朝憶著茱萸賜、幾箇州白髪翁、独在二異郷一為二異客一、毎レ逢二佳節一倍思レ親、遥知兄弟登レ高処、遍挿二茱萸一少二一人一、秋葉風吹黄颯颯、晴雲日照白鱗鱗、帰来得レ問二茱萸女一、今日登レ高酔二幾人一、萸如二蠅子攅レ頭赤一、酒似二鵞児破レ殻黄一、饋レ我真成両奇絶、為レ君大酔作二重陽一、手種二茱萸一旧井傍、幾回春露又秋霜、今来独向二秦中一見、攀折無三時不二断腸一、我邦の学者達はこれら詩中の茱萸を以てグミと解釈しているが、これはトンデモナイ間違である事は既に上に書いた通りである...
牧野富太郎 「植物記」
...ある霜柱(しもばしら)のたったつめたい朝でした...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...この霜月祭(しもつきまつり)の日の選定には...
柳田国男 「年中行事覚書」
...藁(わら)で霜囲いをした脇のところに...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...まだ霜ばしらのある湿地を...
吉川英治 「御鷹」
...時ならぬ朝霜はもうあとかたもない...
吉川英治 「私本太平記」
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