...そしてこの地価の騰貴に大部分あずかって力のある小作人は零落した...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...ここまで零落したのである...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...自業自得で零落したものの一代記です...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...稚児(ちご)を背に負った親子三人づれの零落した姿などを見ては涙をこぼした...
田山花袋 「田舎教師」
...また零落した家でもあった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...零落した宿なしで病身の父親イリヤはひどい飲んだくれで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...零落した家族の者が自分たちにすがりついてきて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の一家は革命のために零落したのだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...成り上がりの下等な人々と零落した知識ある人々とからできてる不純な階級に属するものであって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...亡命し零落したひとりのりっぱな老侯爵夫人は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかし零落したる者は多く堕落するが常である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...零落した昔しの養い親を引き取って死水(しにみず)を取って遣る事も出来たろう」黙ってこう考えた健三の腹の中は誰も知る者がなかった...
夏目漱石 「道草」
...主人公の相手役である零落した肺病の歌劇役者はトオマス・マン作中の人物を思はせる...
成瀬無極 「「トンネル」に就いて」
...零落したロシヤの帝政時代の人達の悲慘な生活振も日日眼のあたりにした...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...私は水島君から「一圓(アデインゑん)……」を繰り返しながら日本人を呼び止めると云ふ零落したロシヤ人の素人賣笑婦の話を...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...きっとたちまちのうちにニューヨーク港の裏町のどこかで零落したことでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...急に零落した保守的な中流人の心をつかんで...
宮本百合子 「明日の知性」
...先生はこの近くの或る藩士の零落した老人で...
若山牧水 「古い村」
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