...從來、武藏の畫は、雲谷派とか、狩野風とか、いろいろに臆測されてゐたが、私の考へでは、當時の武者修業者の宿泊は、多く寺院に選ばれてゐたし、その寺院には多數の名畫が藏されてゐたから、さういふ物に接する間に、自然、感得して、誰に師事するともなく――彼自身の劍道のやうに、會得から得た自己流であらうと思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...いわんや後年彼が身を寄せた細川家の抱え絵師矢野吉重(よししげ)などの雲谷派(うんこくは)の筆風ではありえない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...特に矢野雲谷派の雁刷毛といったものだそうである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...吉重も雲谷派の一画匠として上手かも知れないが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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