...この桃の枝は雲の上にひろがり...
芥川龍之介 「桃太郎」
...雲の上にて、鋭くも水面に浮びたる大魚を見付け、矢を射る如く來りて攫(つか)みたるなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...雲の上の国へでも入るようだったもの...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...どつかの雲の上で山中が顎を撫でてつらがつている声が聞こえるからもうこれくらいでよす...
伊丹万作 「人間山中貞雄」
...雲の上にゐるか下にゐるかで...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...雲の上に起伏(きふく)しているとでもいうか...
海野十三 「宇宙尖兵」
...雲の上にいるようで足に踏みごたえがなかった...
田中貢太郎 「萌黄色の茎」
...おれは明日にも雲の上から飛びおりるからさ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...二人が白馬の上から白雲の上まで登って...
中里介山 「大菩薩峠」
...お通は雲の上の存在だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雲の上について飛びながら...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...波でも雲でも自由に想像出来るぢやないの! 雲の上を踏んで...
牧野信一 「歌へる日まで」
...雲の上を踏んで、間もなく到着するところだわ...
牧野信一 「歌へる日まで」
...九重(ここのへ)に霧や隔つる雲の上の月をはるかに思ひやるかなこれを命婦(みょうぶ)から源氏へお伝えさせになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...青雲の上に墮したり...
森鴎外 「舞姫」
...都の光明を雲の上まで高く高く吸い上げて...
夢野久作 「塵」
...初めは雲の上の咒文(じゅもん)のごとく...
吉川英治 「私本太平記」
...からだはフワフワ雲の上を飛んでいるような心地...
吉川英治 「神州天馬侠」
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