...肩でつく息気(いき)がかすかに雪白(せっぱく)のシーツを震わした...
有島武郎 「或る女」
...秋天一碧の下に兀(こつ)として聳え立つ雪白の大校舎である...
石川啄木 「葬列」
...シツポリと露を帯びた雪白の玉菜(キヤベーヂ)が...
石川啄木 「葬列」
...……森も野も黒ではなく雪白の憂いの服をまとっている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...三発の弾痕から鮮血を雪白(せっぱく)の敷布(シーツ)に迸(ほとばし)らせて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...でっぷりした堂々たる体躯を雪白の軍服に包んで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...女は雪白(せっぱく)のエプロンをかけて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...晒しの下帶のいつも雪白なのを締め...
長谷川時雨 「初かつを」
...雪白な形(くりがた)をつけた天井で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...雪白の翼をひるがへして飛ぶ長閑な日もあつたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...雪白のマンショーを浮き出さして...
夢野久作 「鉄鎚」
...雪白(せつぱく)の翼を拡げたる大鳥二つ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...雪白(せつはく)だ...
與謝野寛 「南洋館」
...山の雪白の衣も少しづゝ解けて來る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...黒い背広の上へ雪白の臨床服をまとった医員であった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...子龍には自分の愛馬――銀毛雪白(ぎんもうせっぱく)な一頭を与えて...
吉川英治 「三国志」
...雪白の馬に跨(また)がった眉目(びもく)するどい一壮士の姿が見えた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...雪白な中に微かな青みを含んでくるめき流るる事七八十間...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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