...卯の花のたえ間をここに音信(おとず)るるものは、江戸座、雪中庵の社中か、抱一(ほういつ)上人の三代目、少くとも蔵前の成美(せいび)の末葉ででもあろうと思うと、違う...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...その上はじめ西ヶ原の雪中庵ちかくの西洋洗濯店の二階借りをしてゐたのがやがて近傍の陋巷に佗びしい長屋の一軒をみつけて移り住んだとき...
正岡容 「滝野川貧寒」
...死んだ十二世雪中庵――故増田龍雨翁は...
正岡容 「寄席行燈」
...梅年は後六世雪中庵と称した...
森鴎外 「細木香以」
...客は雪中庵派の宗匠二人と...
山本周五郎 「新潮記」
...根岸の雪中庵雀志など一流の連中...
山本笑月 「明治世相百話」
...當時の横綱格といへば、雪中庵某、夜雪庵誰、およそ今日、その名を知る人もなく、その色紙など、屑屋も買ふまい...
吉川英治 「折々の記」
...子葉は俳友の雪中庵が...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...雪中庵雀志とか、金港舎なにがしなどという宗匠の名がよくその仲間の口にのぼっていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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