...雪どけの中にしだるる柳かな(昭和二年六月)...
芥川龍之介 「講演軍記」
...雪どけのようきになって...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...北朝鮮の寒さには、さすがの日本軍もなやまされ、春の雪どけまで、蔚山(うるさん)に城(しろ)をきずいて籠城(ろうじょう)することになった...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...雪どけの水は冷たくはあるし...
石川欣一 「可愛い山」
...その妖怪は雪どけの水が落ちて...
海野十三 「最小人間の怪」
...わたしはミルブルックの小川、風見車、北極星、南風、四月のにわか雨、一月の雪どけ、あるいは新しい家の最初の蜘蛛以上には孤独でない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もうあと一月もすればそろそろ雪どけになりますさうで...
辻村もと子 「早春箋」
...戸坂嵐子殿(三月二日午前)三月だと云うに雪どけで寒いことだ...
戸坂潤 「獄中通信」
...雪どけ羊歯の根土にすべってこの温泉にころげこんだが...
中村清太郎 「山岳浄土」
...高い断崖から(雪どけの季節だからか)大きな滝が幾つも懸かっていて...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...石道は昨日の雪どけでべとついている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...石垣の下の、雪どけで、道がこねこねしている通りの、旅人宿に、一泊参拾銭で私は泥のような体を横たえた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...その間に、雪が降って、積って、雪どけが来た...
本庄陸男 「石狩川」
...雪どけ水は八方からごうごうと流れ込んだ...
本庄陸男 「石狩川」
...上河内から流れ出る雪どけの水は...
松濤明 「春の遠山入り」
...それから雪どけの外気を家一ぱいに流しこんで掃除をして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(五日)雪どけの雨だれの音がしとしととしている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...雪どけの峽の小徑を 行く行く照らしいだす わが手の燈火黄色なる火影のうちを 疲れて歩む あはれ わが脚の影重い靴 濡れた帽子 冷めたい耳 空腹 ――旅人と身をなして 思ふことさへ うつつない ああ このひととき...
三好達治 「旅人」
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