...殊に他を難ずるとき余はこれを敢てして恥づるところなき正義の士であると揚言したものが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...君が難ずるのは僕が自己沈潛の經驗を他人に聞かせるやうに語つてゐる點にあるのか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...正しい道義の上からこれを難ずることなどもあったので...
石原純 「メンデレーエフ」
...そのこれを難ずるゆえんは……曰く……言い難しだから...
泉鏡花 「婦系図」
...政府の怠慢を難ずる火蓋を切った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...己れの短所を反省せずして政府当局の保護なきを難ずる者が少なくありません...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...人は或は文芸の商品化を難ずるかも知れないが...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...文学的「母線」の欠如を難ずることは...
豊島与志雄 「文学以前」
...ほとんど相手の自白を難ずるがような口のきき方をした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...法文の曲解を難ずる意であって...
新渡戸稲造 「自警録」
...内々彼から聞いたことのある彼の遊蕩を難ずるに至つた...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...後に趙翼(てうよく)の難ずる所となつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...人の其卑俚にして學者を侮辱するに似たるを難ずるに逢ひて...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...難ずるものは何爲(なんすれ)ぞ劇藥を投ぜざるといふ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...これを復古主義と難ずる者があるが...
柳宗悦 「工藝の道」
...人を難ずるの筆は同じく己れを難ぜんとするに似たり...
山路愛山 「明治文学史」
...こと済んだのちの評は御家法を難ずることになると思います」「たとえこと済んだあとにもせよ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...香取の美貌と行跡について難ずるものは見あたらなかった...
横光利一 「日輪」
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